J1リーグ第23節 東京V 0（0-1）1 町田
18:03キックオフ　味の素スタジアム　入場者数22,480人
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昇格組として対戦した第15節では0−5と大敗した東京V。この日のスタメンではキャプテンの森田晃樹と背番号10の見木友哉がベンチスタート。対する町田も中盤のバランサー柴戸海に負傷明けのオ・セフン、ストライカーのエリキが控えに回るあたり、両チームの指揮官は後半勝負と見ている印象を受けた。ところが前半6分、右SB鈴木準弥のアーリークロスが東京VのOGを誘い、町田が早々と先制する。こうなると「2点目を取るよりこの1点を死守することが次につながる。1対0で勝ちきるのが我々の方程式」と黒田剛監督が力説するように町田ペースで試合は進んだ。

後半は選手交代で反撃を試みたホームチームだが、44分の山見大登の決定的なシュートもGK谷晃生がファインセーブで左CKに逃れるなど町田の牙城を崩すことができずタイムアップ。昨シーズンの両チームの対戦は東京Vから見て0−1、2−2の結果だったが、補強により両チームの戦力差はさらに広がったと言えるだろう。親会社の資金力の差と言ってしまえばそれまでだが、城福浩監督は「我々がやるべきことをやったというのは簡単だが、それは、それを言ってしまえば私の存在価値がない」とプライドを示した。城福監督の心意気は素晴らしかった。しかし、その覚悟がピッチで戦う選手にあったのかどうかである。

六川亨（ろくかわ・とおる）

東京都板橋区出身。月刊、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任し、Ｗ杯、EURO、南米選手権、五輪を取材。2010年にフリーとなり超ワールドサッカーでコラムを長年執筆中。「ストライカー特別講座」（東邦出版）など著書多数。