約2年ぶりに今夏復活! ホンダ「“すごい”SUV」まもなく発売! スポーティな「RS」&「ハイブリッド」の新型「CR-V」追加導入の可能性とは
新型「CR-V」が今夏復活! どんなモデルになる!?
日本では2022年12月に5代目をもって販売が終了したホンダのSUV「CR-V」ですが、北米や中国では6代目の新型が販売されており、その6代目をベースとしたFCEV(燃料電池車)仕様が2024年夏に国内市場へ投入されます。
約2年ぶりに国内復活となるCR-Vですが、「ふつうのガソリンターボやハイブリッドが欲しい」という人もいるでしょう。果たして通常モデルの導入はあるのでしょうか。
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30年以上にわたり、水素技術やFCEVの研究・開発を続けてきたホンダ。
今夏登場するとされている新型「CR-V e:FCEV」は、日本の自動車メーカーが発売するモデルとしては初となる外部充電可能なプラグイン機能を持った燃料電池車です。
ホンダによると、CR-V e:FCEVの一充填走行距離は600km以上、EV走行可能距離は60km以上となる見込みとのこと。
燃料電池車がもつ「長い航続距離」と「水素充填時間の短さ」といった特徴に、屋外で充電可能なプラグイン機能が加わったことで、さらに利便性が高められたモデルに仕上がっていると考えられます。
ベースとなっているのは、2022年7月に北米で発表となった6代目CR-V。
先代のCR-Vと比べ、知的な佇まいと力強さが表現された外観が特徴的で、よりワイド感を強調したプロポーションや水平基調のベルトラインなど、くっきりとしたキャラクターラインによってスポーティさが増しています。
インテリアは、シビックと同様に水平基調の落ち着いたデザインとなっており、上質さとタフネスさがさらに高められました。
CR-V e:FCEVではシート素材にバイオ合皮を採用するなど、人と地球環境に寄り添うモデルらしいアイテムも採用しています。
注目のパワートレインは、GMと共同開発した新開発の燃料電池システムで、2基の高圧水素タンクは後席シート下と荷室下へ搭載されているため、後席シートの背面には一部持ち上がった部分があります。
ただしその段差の高さに合わせたデッキボードが用意されており、下段と上段に区切ることで、荷室の利便性は確保されているようです。
この新型ユニットは、従来のFCEVモデル「クラリティFUEL CELL」に搭載されたユニットと比較して耐久性が約2倍になり、低温始動時間も4分の1にまで短縮しているといいます。
小型軽量化も実現していることから、白金使用量の削減やセル数の削減、量産効果などで、コストは従来比で3分の1に圧縮できた模様です。
詳細なパワートレインのスペックや車両価格などは未発表ですが、クラリティFUEL CELLが783万円(消費税込み、以下同)でしたので、筆者(自動車ジャーナリスト 吉川賢一)の予想ではCR-V e:FCEVは750万円程度になると考えます。
2024年のCEV補助金は、FCEVの場合は上限255万円ですので、実質500万円程度となるワケです。
「安い」とは言えませんが、外部充電可能なプラグイン機能を有した最新鋭のSUVと考えれば、案外リーズナブルにも思えます。
よりリーズナブルな「CR-V」の国内導入を期待する声も
ただグローバル向けのCR-Vには、2リッター直列4気筒直噴ガソリンエンジン+2モーターのハイブリッドの「e:HEV」と、1.5リッター 直噴ガソリンVTECターボモデルが設定されています。
たとえば米国では、ガソリンターボは3万100ドル(約486万円)、e:HEVは3万4350ドル(約538万円)ですので、やはり通常モデルのほうが若干リーズナブルなのは確かです。
なかでもタイでは、6代目CR-Vの右ハンドル仕様が生産されており、国内導入にはおあつらえ向きといえます。
しかも現地にはスポーツ仕様の「RS」グレードまでありますから、ガソリンターボやハイブリッドも日本で販売して欲しいと願うホンダファンの声はSNSなどで散見されます。
なお今夏デビュー予定のCR-V e:FCEVは、米国工場にて生産し日本へ輸入されることが決定しています。
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6代目CR-Vを「FCEVのグレード一本」で勝負するのは非常にもったいないように思います。
ただ前述したように、ガソリンターボ車やe:HEVとの価格差はそれほどなく、このわずかに安いことを理由に国内導入するのか、というのは正直微妙なところもあります。
国内では、北米市場に合わせたやや大柄なボディサイズのCR-Vよりも、300〜400万円ほどで購入できる「ヴェゼル」や「WR-V」、そして「ZR-V」といった小型〜ミドルサイズのSUVのほうが断然売れます。
ただ一方で、サイズが大きくゆとりのあるCR-Vに乗りたいというホンダファンも少なくないでしょう。そうしたユーザーは、より上級感を求めているはず。
上質かつ静粛性にも優れ、高性能なe:HEV限定で国内に導入してみる手は「アリ」かなと筆者は考えます。