「中古車」を買ったのですが、外装だけの確認で購入してしまい後悔しています…。一体どこをチェックすれば良かったのでしょうか?
中古車選びはボディより内装の状態が大切だった!
昨今は新車の価格が高騰しており、それに対して割安感を感じやすい中古車の人気が高まっています。
中古車店で車両を確認する際、ボディの外装は傷やシミの有無などは説明されるほか、エンジン始動時の音などもチェックもしやすいのですが、意外にも内装に関してはスルーされがちです。
事前の「現車チェック」が大切なのですが、どのようなポイントをチェックすれば良いのでしょうか。
都内の中古車販売店に勤務するK店長に話を聞いてみました。
【画像】カッコいい! これがほぼ新車の「中古キューブ」です!画像を見る(30枚以上)
「最初にチェックしてほしいのが、フロントガラスの状態です。
どんなクルマも公道を走れば、飛び石などでフロントガラスに細かいキズが付いてしまい、これが修復可能な傷ならいいのですが、ヒビが入ってしまうと次回の車検がパスできません。
最初は小さい傷も、あとからヒビが一気に広がってフロントガラス交換となってしまうことも稀にあります。
外側からでは気が付かなくても、運転席に座ると意外に目立つ傷もあるので、まずはフロントガラスをチェックしてみてください」
次に確認したいのが電装系です。動くのが当たり前と思っているパワーウインドウやサイドミラーの調整機能、ルームランプやカーテシランプ(ドアの照明)などのライト類は点灯するか忘れずにチェックしたいポイント。
正常に作動しないだけでも意外にストレスを感じやすい部分だけに、疎かにできません。
ほかにもディスプレイやナビの動作確認もなど、購入後にそのまま使用し続ける可能性が高いパーツは入念に確認しておきましょう。
「エアコンやシートヒーターの作動もチェックは必須です。特に冷気はしっかり出るのか、作動時に異臭がしないかも確認して欲しいです。
エアコンから異臭がする場合、フィルターが目詰まりしていたり、エバポレーターにタバコのヤニやカビなどが付着していることもあります。
異臭がするクルマはあまりメンテナンスされていなかった証拠ともいえ、避けたほうが無難です」(中古車店 K店長)
また近年は自然災害も多く、見た目はきれいでも「水没車」だったということもあります。
水没車は泥水などが細部にまで入り込み、なかなか臭いが取れないもの。シミの有無だけでなく、芳香剤などで誤魔化されていないか、エアコンだけでなくフロアやシートから異臭がしていないか、必ずチェックしましょう。
内装でもっとも劣化しやすく、それまでの使用状況が分かるのがシートです。もちろん基本は運転席に座ってチェックするわけですが、シートがどれだけヘタっているかを確認するには、助手席や後部座席にも座ってみるといいです。
「運転席は一番使用頻度が高いので、ヘタリが大きいのは当然ですが、お尻の下のクッション部がどれだけヘタっているかを助手席と比較してみてください。
そのとき、シートの縫製に破れはないか、またシミやカスレなどの有無もチェックして、シートベルトにも異臭がないか確認しましょう」(中古車店 K店長)
後部座席に関しては、スポーツカーなどはほとんど使用されていないことが多いので割愛できますが、SUVやミニバンなどは後部座席の痛み具合を確認しておきたいところです。
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少し古めの輸入車の場合は、ルーフの内張りにも注意が必要です。
欧州製の輸入中古車は、使用している接着剤と日本の気候が関係しているのか、古くなるとルーフの内張りが剥がれてくることが多いのです。
またルーフの内張りの汚れ具合を見て、車内で喫煙していたかどうか判別できるので、ここもぜひ見ておきたいポイントだといえます。