「スバルのクルマは雨に強い」というウワサは本当? 独自の4WDがポイント? その理由とは
「SUBARUのクルマは雨に強い」と言われるワケ
ここ数日は気温もぐんぐん上がり、今年も夏の訪れを感じるようになりました。
夏といえば雨雲が発達しやすく雷雨のシーズンですが、昨今はゲリラ豪雨と呼ばれる局地的な強い雨も増加。
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これからの季節、クルマを運転中に突然の豪雨に見舞われることも多いでしょう。
そんな雨天時に大切なのはやっぱり安心感。雨がたくさん降って路面に水がたまるような状況になってもしっかりとタイヤの接地感があり、素直な操縦性を持つクルマが、雨の日に安心できるクルマの大きな条件となります。
なかには「SUBARUのクルマは雨に強い」という話を聞いたことがあるかもしれません。
それは一体どういうことなのでしょう。
「スバルのクルマは多くが4WD(スバルは【AWD=All Wheel Drive】と表記)だからではないか。だとすれば4WDならどれも同じなのでは?」
もしかするとそう考える人も少なくないかもしれませんね。でも、それは正しくありません。
なぜなら4WDであっても、すべての4WD車が雨で濡れた路面を4WDで走っているとは限らないからです。
たとえば、いわゆる「生活4WD」と呼ばれるタイプの4WDを搭載した車両。
雪道など滑りやすい路面での発進をアシストしてくれるものの、ある程度速度が上がると2WD状態となる構造の車種もあります。
同様に、主駆動輪ではないタイヤをモーターで駆動するタイプの電動4WDも、速度が上がると駆動力がカットされて2WD状態となる車両も多く存在。
しかし、スバルのAWDは違います。
スバルはエンジン車やハイブリッド車に組み合わせるAWDシステムとして「アクティブトルクスプリットAWD」や「VTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)」を用意していますが、いずれもすべての速度域において4WD状態を維持。エンジンのパワーを4つのタイヤへ最適に配分します。
1つのタイヤが担う駆動力が大きくなると空転しやすくなりますが、常に4WDとして走行するスバルのAWDモデルなら雨の日の滑りやすい路面でもタイヤがスリップしづらく、だから安心感を得られるというわけ。
ちなみにスバルはEVの「ソルテラ」に採用する「前後独立モーター駆動方式AWD」でも、ガソリン車やハイブリッドカーと同様に常時4WDを採用。
EVにおいてもスバルならではの安心感はしっかり継承されているのです。
しかし、スバル車が雨に強いといわれる理由はそれだけではありません。
4WDシステムに加え、「シンメトリカルAWD」も安心感に一役買っているのです。
シンメトリカルAWDとはスバルの4WDモデルが伝統的に採用しているパワートレインのレイアウトで、水平対向エンジンを軸に駆動系メカニズムが左右対称に配置されている様子のこと。シンメトリカルとは「左右対称」を意味します。
そんなシンメトリカルレイアウトは4つのタイヤにバランスよく荷重がかかるため、タイヤの接地性をしっかりと確保可能。
そのため4輪に配分されたトルクを無駄なく発揮できる、つまり4WDのポテンシャルを最大限に引き出せる設計なのです。
結果として路面が滑りやすい雨の日でも安定性が増すため、「スバルのクルマは悪条件でも安心できる」と多くのドライバーが感覚的に感じ取っているのです。
何を隠そうスバルは、SUV専門ブランドを除く量産車メーカーとして、世界でもっとも高い4WD比率を誇ります(OEMは除く自社生産車種でのカウント)。
そして多くの車種で4WDをメインとしたラインナップとしていますが、その裏にはこだわりの4WDと水平対向エンジンでドライバーに安心を提供したいという理念。
それを知れば「スバル車は雨に強い」という噂も納得できるのです。
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ところでクルマを運転中に豪雨にあったら、まずはスピードを落としましょう。
いかに“雨に強いスバル車”といえども、やはり濡れた路面は舗装路のようにはいきません。
雨の日はスピードを落とすことでスリップのリスクを減らせるし、また雨が降ると視界が悪くなるのでその対策としても速度を落とすのは重要です。
また、ヘッドライトをつけるのも忘れずに。雨の日は視界が悪くなるので、非視認性(周囲に自車の存在を知ってもらうこと)も大切。そのためにはライト点灯が欠かせません。
それでは、雨の日もご安全に。