ブックオフ疑惑調査で臨時休業 ハードオフも架空買い取りか 同時に発覚も関連なし?

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 従業員が架空の買い取りをした疑いがあるとして、ブックオフが27日から全国の店舗で臨時休業などをして調査にあたります。一方、同じく中古品を扱うハードオフも調査報告書を公表し、店長による不正が明らかになりました。

【画像】ハードオフ“3200万円”不明 調査途中で逃走した店長…不正の具体的な手口

ブックオフ 400店舗以上休業&時短営業

 東京・秋葉原にあるブックオフの入り口の手前にある立て看板を見てみると、「店舗休業のお知らせ」と書かれています。6月27日が「臨時休業日」となっています。

 店の前に出された「臨時休業」の文字。ブックオフは27日から来月1日にかけて、全国400以上の直営店(フランチャイズ除く)で順次、休業や営業時間を短縮し、緊急の「棚卸し」を実施すると発表しました。その理由は…。

ブックオフグループHDの発表
「複数の店舗において、従業員による架空買い取り、在庫の不適切な計上および現金の不正取得の可能性があることが発覚しました」利用客(50代)
「そういうことが本当に起こっていたのだとしたら残念」利用客(20代)
「中古品は信頼関係が大事なので、そこはしっかりしてくれると、安心して売ったり買ったりしやすいかなと」■ハードオフも架空買い取り 3200万円不明

 そんななか、ブックオフとは全くの別会社ですが、ハードオフの系列店でも、従業員による不正が行われていたことが分かりました。

 楽器やパソコンなどを中心に、中古品の買い取り・販売を行うハードオフ。不正は、北海道の店舗で起きました。

 運営会社が25日に公表した「調査報告書」には、「3200万円相当が不明」「店長が失踪」と書かれています。具体的な手口はこうです。

 通常、客が買い取りを依頼してきたら、店のタブレットに「客」や「商品」の情報を入力します。 しかし、40代の店長は客が来ていないのに、システムから「過去の顧客情報」を呼び出し、商品も「架空の情報」を入力していました。

 さらに、商品の画像は店にある似た商品などを撮影しました。

 客の本人確認も、「保険証」か「マイナンバーカード」ならば項目にチェックを入れるだけなので、そこを悪用したとみられます。

 こうすることで、通常は客に渡すはずの「買い取り代金」を、自分の手元に入るようにしていたというわけです。

 店長の不正は、「架空買い取り」だけではありません。店舗内の在庫を無断で持ち去る「内引き」も行っていたとみられています。

 本来であれば、月末の棚卸しで「在庫がない」となるはずでしたが、この店長は隠し持った商品のバーコードを読み取り、商品が店内に存在しているかのように装っていたのではないかということです。

利用客(50代)
「意外とできるものなんですね、びっくり」利用客(40代)
「こういうのが発覚すると、売る人もなかなかいなくなる」

 ハードオフの買い取り商品は、ヴィンテージ物の「高級オーディオ」や「楽器」など、1点で数十万円するものもあり、今回の不正による金額は合わせて3200万円に上ります。

 店長は、調査の途中で店を抜け出し逃走。今も行方不明のままです。

ブックオフ 来月16日の決算発表を延期

 一方、27日から「臨時休業」して、調査を始めるブックオフ。ハードオフと同じタイミングでの発表でしたが、担当者はともに「リリースで知って驚いた」と話していて、関連はないとしています。

 発表を受けて、ブックオフの株価は10%を超える値下がりとなっています。

 ブックオフは影響を“精査中”として、来月16日に予定していた決算発表を延期しました。

 また、弁護士など外部の専門家による特別調査委員会を設置し、事実関係を調べる方針です。

(「グッド!モーニング」2024年6月27日放送分より)