セキュリティ企業・Kasperskyの幹部12人に財産凍結措置、ロシア政府と関係がある疑い
by FPA S.r.l
アメリカ財務省の外国資産管理局(OFAC)が、「ロシア連邦政府の外国での特定有害活動に関する財産凍結」を定めた大統領令第14024号に基づき、セキュリティ企業として知られるKasperskyの幹部12人を「特別指定国民」に指定し、財産の凍結措置を執ったことを明らかにしました。
Treasury Sanctions Kaspersky Lab Leadership in Response to Continued Cybersecurity Risks | U.S. Department of the Treasury
US government sanctions Kaspersky executives | TechCrunch
https://techcrunch.com/2024/06/21/u-s-government-sanctions-kaspersky-executives/
US sanctions 12 Kaspersky Lab execs for working in Russian tech sector
https://www.bleepingcomputer.com/news/security/us-sanctions-12-kaspersky-lab-execs-for-working-in-russian-tech-sector/
現地時間2024年6月20日、アメリカ商務省はアンチウイルスソフト「Kaspersky」の国内販売を禁止しました。
ロシアのアンチウイルスソフト「Kaspersky」がアメリカで全面禁止に - GIGAZINE
by David Orban
この措置に続いて、「ロシア政府の技術部門で活動している」として、Kasperskyの幹部12人がOFACから財産凍結の措置を受けました。12人の役職は以下の通りです。
アンドレイ・ゲンナジエヴィチ・ティホノフ:最高財務責任者(CFO)、取締役
ダニール・セルゲーエヴィチ・ボルシチェフ:戦術・経済担当副経営責任者、取締役
アンドレイ・アナトリエヴィチ・エフレーモフ:最高事業開発責任者(CBDO)、取締役
イゴール・ゲンナジエヴィチ・チェクノフ:最高法務責任者(CLO)、取締役
アンドレイ・ペトロヴィチ・ドゥカーロフ:副社長、フューチャーテクノロジー担当ディレクター
アンドレイ・アナトリエヴィチ・スヴォロフ:OSビジネスユニット部門長
デニス・ヴラディミロヴィチ・ゼンキン:コーポレートコミュニケーション部門長
マリナ・ミハイロヴナ・アレクセーエワ:最高人的資源責任者(CHRO)
ミハイル・ユーリエヴィチ・ゲルベル:コンシューマービジネス担当副社長執行役員
アントン・ミハイロヴィチ:イワノフ:最高技術責任者(CTO)
キリル・アレクサンドロヴィチ・アストラカーン:コーポレートビジネス担当副社長執行役員
アンナ・ヴラディミロヴナ:クラショワ:ロシアおよび独立国家共同体担当マネージングディレクター
12人はアメリカ国内にあるすべての資産および資産権益を凍結されます。また、リスト内の人物が50%以上を所有する事業も凍結されます。
なお、創業者でCEOのユージン・カスペルスキー氏については特別指定国民の指定外となっていることもOFACは明らかにしています。
なぜカスペルスキー氏が制裁の対象にならなかったのかについて、財務省はコメントに応じませんでした。また、カスペルスキー氏の広報担当者も取材に応じなかったとのことです。