大谷翔平【写真:ロイター】

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大谷の田んぼアートができるまで…なぜカラーで描ける?

 米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手が愛犬デコピンを伴い、生まれ故郷の岩手県奥州市に“登場”した。30アール(約900坪)の田んぼに浮き上がったのは、「野球しようぜ」をテーマにした巨大アート。新型コロナ禍が明けた昨年に続いて「跡呂井田んぼアート実行委員会」が大谷を描いており、国内各地や海外から観光客が訪れている。稲の色の違いを利用した見事な作品ができるまでを聞いた。

 田んぼアートが出現したのは、奥州市の水沢・跡呂井地区。まさに大谷が生まれ育ったエリアだ。

 このイベントが始まった2008年から様々な絵柄をテーマにしてきたが、2018年からは大谷の姿で定着している。新型コロナ禍で中断した期間があったものの、昨年はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)制覇の機運もあり復活。今回は、昨オフ話題を呼んだデコピンもデザインに含めようと、すんなり決まったという。

 デザインは委員会が大谷の様々なポーズの写真を集め、検討して決めていく。そしてなぜ“カラー”で描けるのかが大きな疑問だ。委員会の広報担当を務める及川こうきさんが種明かしをしてくれた。

「バックの緑の部分は皆さんご存じの『ひとめぼれ』なんですが、その他の部分には、葉が赤や白の古代米を植えています。全部で7種の苗を使っています」。ドジャースの白いユニホームや、デコピンの柄にある茶色も全て稲で描かれている。スペースが広大なだけに測量や事前準備が大切となる。

 今年は6月2日に、約100人の手によって田植えが行われ、約2時間ほどで完了。今後は稲の成長にしたがってバックの緑と、白や赤のコントラストがより鮮やかになってくるという。上からアートを見られるやぐらも建っており、国内外から多くの観光客が訪れる名所となっている。

(THE ANSWER編集部)