いよいよ本格覚醒か 首位広島に完封勝利 立浪中日に現れた「救世主」 脅威の「1.045」

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カリステはこのところ、打撃で存在感を示している(C)TakamotoTOKUHARA/CoCoKARAnext

 中日はリーグ戦再開となった6月21日の広島戦(バンテリン)に1−0の完封勝ち。好投した高橋宏斗、一発を放ったオルランド・カリステの存在が光った。

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 試合は投手戦、ここまで7勝をマークしている好調左腕の床田寛樹に対し、中日打線は初回二死一、三塁のチャンスを作りながら、5番の中田翔は一ゴロに倒れた。2回も二死三塁のチャンスを作りながら、投手に回ってくる不運もあり、得点に結び付けられず。

 そんな中で快音を響かせたのはこのところ好調なカリステだった。リーグ戦再開となったこの試合も「1番・中堅」で先発すると、3回、先頭の打席で甘く入った床田のツーシームを捉えて、豪快にレフトスタンドへ叩き込み、先制の6号ソロをマーク。本拠地応援に訪れた中日ファンを喜ばせた。

 波に乗っている。ここまで規定打席不足ながら打率「・304」、左投手相手には打率4割超え、6月のOPS(長打率+出塁率)は「1.045」と安定した数字を残す。

 つながらない打線が課題とされる中、カリステの存在感が高まっていることは間違いない。

 ユーティリティぶりも重宝されている。内外野を守れるのが強み、今季も一塁、三塁、左翼、この日の中堅と複数ポジションを過不足なくこなし、オールラウンダーとして使い勝手のいい選手となっている。日本球界2年目にして対応力も上がっていることで、さらなる活躍も期待できそうだ。

 この試合では先発した高橋の好投も光った。7回4安打無失点の力投で無傷の4連勝。今春のキャンプではフォーム固めに苦しみ、オープン戦も乱調と心配されたが、この日は好投手との床田の投げ合いにも一歩も引かず、4回まで毎回三振を奪う好投。7回一死二、三塁のピンチには代打、松山竜平を遊ゴロ、続く菊池涼介はスプリットで空振り三振に仕留めた。

 緩急自在のピッチングで虎の子の1点を守りきり、救援陣に託した。

 昨年のWBCでも活躍した右腕にリーグ戦再開を託したのも期待の現れ。投打がかみあっての快勝で首位との差は5・5となった。混セの台風の目となれるか、今後の戦いも注目となる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]