いま、偽の逮捕状が名前入りで送られてくる詐欺事件が続発している。茨城県の38歳の男性はこの手法で「保釈金を払えば逮捕しない」と言われ、計9900万円をだまし取られたという。

【映像】被害者に届いた“ニセ逮捕状”(実際の画像)

 ITジャーナリストの三上洋氏は「私の友人もやられた」と身近に被害者がいることを明かして「朝方いきなり電話がかかってきて『どこどこの住所の誰々さんですね。あなたに逮捕容疑が出ています。あなたの銀行口座が犯罪利用されました。いまあなたの逮捕状が出るかどうかなので出頭してください』と言うらしい」と手口を解説。最近は似たような手口も多いため、被害者も「銀行口座が勝手に利用されたのかな」と思ったという。

 三上氏は「この『出頭してください』というところがまずミソ」として「必ず離れた場所の県警から(という設定で)電話がかかってくる。私の友人は都内(在住)だった。その場合は愛知県警から電話してくる。それから大阪で騙された人は高知県警だった」と、遠い場所を指定して出頭をあえて躊躇させると説明。

 「『出頭せよ』と言われてもすぐにできない。だったら特別にLINEで尋問する。警察のアカウントを用意して『LINEで正式な尋問をする』と言って、たとえば免許証の写真を送れとか、向こうが逮捕状を用意したからと逮捕状の画像を送ってくる。無実を証明するためには銀行口座からお金を動かすとか、もしくは第三者の供託金という形で自分の無実を証明しろ、という言い方をして金を出させる」と、犯罪者側の手法を説明した。

 三上氏は「LINEの尋問なんて絶対にあり得ない」と断言して「いまの詐欺のほとんどはLINEグループ。投資詐欺もロマンス詐欺LINEに誘導するので『LINEに誘導したら詐欺だ』と考えていい」と、みずからの身を守る方法について語った。

(『ABEMA的ニュースショー』より)