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いわゆるハイスペックと呼ばれる人たちは、一流企業に勤めてバリバリ稼ぐ。何も苦労もせずに働き、華やかな印象だ。

だが、そんな一流企業を辞める人も多く存在する。では、なぜ彼らは退職という道を選んだのだろうか?

そこにはその業界、その企業に勤めた人にしかわからない、光と闇が広がっていた。

今回は「総合商社」にスポットを当てる。




【今回の取材対象者】
名前:尾崎涼太さん(仮名・27歳)
職歴:5大商社(2年)⇒IT系企業
年収推移:500万円⇒800万円
最終学歴:京都大学



スーパープロジェクトマネージャーの活躍がまぶしい


「いいか、涼太。世界は広いぞ。その先に何があるのか、お前は見たくないか?」

今回取材に協力してくれた尾崎涼太さんは、幼い自分を肩に乗せた父親が、そんなことを口にしていたのをかすかに覚えている。

涼太さんの父親は仕事が忙しく、たまにしか家に帰って来なかった。

父親が関わっている仕事のことが新聞に載ることもあり、母親が記事を見せてくれたこともあった。

「小学生になると、父の仕事の関係でイギリスに5年在住しました。その後、家族で日本に帰国するんですが、やはり父は海外での仕事が多かった。

そんな家庭環境だったためか、幼い頃から海外への抵抗感がないというか、いつか自分も世界を舞台に、大きな仕事をしたいという思いがあった」

涼太さんは英語以外にも独学でスペイン語を学び、難関大学を卒業すると5大商社(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅)のうちの1社に就職している。

約160人の同期がいるなか、彼が配属されたのはインフラ事業を担う部門だった。

給与は500万円からのスタートだ。

「僕が担当したのは海外にあるジョイントベンチャーの投資管理と、パートナー企業との折衝です」

まだ右も左もわからない涼太さんにとって、遠目に輝いて見えたのが先輩たち、つまりはエリート商社マンだ。

「たとえばプロジェクトが予定通りに進んでいなかったり、あるいは何かトラブルが発生したとしても、その人たちがいると不思議と前に進むんです。

状況によって何をすべきかがすべて頭の中にイメージできていて、それを踏まえて論理的に、的確にチームに指示を出す。時には上層部をも動かし、それは無理だろうと思うことも可能にするんです。

そして、ここぞというタイミングになると地球の裏側だろうが出向いて、話を取りまとめてくる。

当然、決算時には大きな数字を叩き出す。そういうスーパープロジェクトマネージャーみたいな人が、各部門に数人はいるんですよ」

その存在は涼太さんのモチベーションになったという。

しかし、彼は入社3年目で退職を決断。その在職期間は決して長くない。

「なので、今回僕が言えるのは、あくまでも新卒の立場で見た総合商社の姿でしかない」

続けて彼は言う。

「そこにあったのは、人によっては快適で、人によっては闇に閉ざされた、長いトンネルでした」

その言葉に込められた真意とは…。

本編では、新卒から見た5大商社の闇が語られている。

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