佐賀記念に出走予定のグランブリッジ(撮影:高橋正和)

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 2月12日、佐賀競馬場で佐賀記念(JpnIII、ダート2000m)が行われる。今年はJBCが佐賀競馬場で初開催されるとあって、それを見据えて出走を決めた陣営もいる注目の一戦。昨年は福永祐一騎手(当時)がバーデンヴァイラーで勝ち、ジョッキー生活最後の重賞制覇を飾った。

 では、今年の有力馬を見ていこう。

 中心は安定感抜群のグランブリッジだろう。これまでは牝馬限定のダートグレード路線を歩み、エンプレス杯(JpnII)など重賞4勝。前走は牡馬混合の名古屋グランプリ(JpnII)でディクテオンから2馬身差の2着と力を見せた。好位~中団から直線は確実に伸びる馬。距離も守備範囲で、佐賀のダートグレード6勝を挙げる川田将雅騎手が手綱をとるのも心強い。

 メイショウフンジンは先手を取れると強さを発揮できる馬で、枠の並びを見ると外の数頭は序盤から出して行かないだろうから、少なくとも2番手外にはつけられそう。逃げられれば白山大賞典(2着)のようにかなりの粘り腰を発揮する。

 ケイアイパープルは22年のこのレースを勝っているように小回り2000m以上のレースで実績を残す。佐賀記念はリピーターレースであることも頭に入れておきたい。

 ノットゥルノは22年ジャパンダートダービー勝ちや、昨年のJBCクラシック2着などが示すように広い大井コースでの好走が目立つ馬。それだけに小回りの佐賀コースがどうかだが、のびのびと走れそうな8枠11番に入ったことは好材料だ。

 マンダリンヒーロー(大井)は昨年の地方競馬を盛り上げた1頭。アメリカのサンタアニタダービーに遠征し僅差の2着に入ると、急遽予定を変更してケンタッキーダービー参戦を決めた。結果は残念ながら12着だったが、地方競馬から海外レース制覇の夢を見せてくれた。帰国後は重賞を3戦しいずれも2着。勝利は手にできていないが、ダービーグランプリ(盛岡)では無敗の南関東三冠馬ミックファイアをかわす勢いだった。初の古馬戦でどこまで上位に食い込めるか。

 地元からはヒストリーメイカーに注目。JRA時代にはのちにドバイワールドCを制したウシュバテソーロから2馬身半差2着に入ったことがあり、佐賀移籍後も重賞2勝を挙げる。地元・佐賀の重賞ではしばらく結果を残せていなかったが、レース中盤から逃げの手に出た中島記念を完勝。同じく逃げた前走も余裕の勝利で、地元不安説をすっかり払拭した。

 また、4歳馬ブレイブアモーレも末脚確実で侮れない。

 過去10年すべてでJRA馬が1-3着を独占中の佐賀記念。今年はそこにマンダリンヒーローやヒストリーメイカーなど地方馬が食い込むかどうか。

 佐賀記念は2月12日佐賀10レース、18時15分発走予定。ぜひご注目を。

(大恵陽子)