Apple Vision Proはロック解除用のパスコードを忘れると二度と起動できなくなる
Apple初のヘッドセット型空間コンピューティングデバイス「Apple Vision Pro」が2024年2月2日にアメリカで発売されました。このApple Vision ProはApple IDでデバイス登録されるだけでなく、Face IDから個人の顔を登録することができるなど個人に強くむすびつくデバイスとなっているのですが、ロック解除用のパスコードも強固に設定されており、もしパスコードを忘れてしまうとApple Vision Proを起動できなくなると報じられています。
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-02-05/forgot-your-apple-vision-pro-s-passcode-you-may-have-to-take-it-back-to-store
Users can't reset Apple Vision Pro without password
https://9to5mac.com/2024/02/05/forgot-apple-vision-pro-password-recover/
Apple Vision Proではスリープ状態からデバイスを起動した場合、ユーザーの目で認証を行う「Optic ID」でロックを解除できます。しかし、再起動直後など、状況によってはOptic IDではなく設定したパスコードの入力が求められてます
アメリカ経済紙のBloombergによると、何らかの理由でApple Vision Proに設定したパスワードを忘れてしまうとロック解除できなくなるとのこと。その場合、Apple Vision ProをAppleに送付し、パスワードとデータを消去してもらう必要があるそうです。
iPhoneやiPadでデバイスのパスコードを忘れた場合は、デバイスをコンピューターに接続して設定とデータを復元すればOK。データは失われますが、デバイスを新しいものとしてセットアップ可能です。また、iCloudでデータのバックアップを行っていれば、失われたデータも復活します。しかし、Apple Vision Proの場合はこのデバイスの復元によるパスコード解除が通用しません。
この理由の1つは、Apple Vision Proにはデータ転送ポートがなく、ユーザーがコンピューターに接続することができないからというもの。Apple Vision Proを接続するための専用USB-Cケーブルも公式に販売されていますが、これはあくまでも開発用途のみを目的としており、一般ユーザーがApple Vision ProをPCと接続することは想定されていないそうです。
なお、Apple Vision Proにはアクティベーションロックがあるものの、「探す」機能には対応していないとのことですが、Apple関連ニュースサイトの9to5Macは「おそらく将来的にソフトウエアアップデートで『探す』に対応するでしょう」と予想しています。