アロ(Alo)は、1月17日、ジス氏が2024年春のキャンペーンのスポークスパーソンを務めることを発表した。

インスタグラムのフォロワー7700万人のジス氏を起用

ブラックピンク(BLACKPINK)のスター、ジス氏がロサンゼルス拠点のアクティブウェアブランド、アロを着用するようになった数カ月前から、両者の提携についての憶測が飛び交っていた。ジス氏が全身アロを纏っていたことも何度かあった。29歳の彼女は、2016年の結成以来世界的にセンセーションを巻き起こしているブラックピンクのメンバーであり、彼女のインスタグラムのフォロワー数は7700万人だ。ブラックピンクのYouTube登録者数は約9200万人、比較してテイラー・スウィフト氏は約5600万人である。

これまでアロは、ケンダル・ジェンナー氏や、数週間ほど前にカプセル型サプリメントのローンチのために提携したロージー・ハンティントン=ホワイトリー氏をはじめ、大物セレブのアンバサダーと協働している。同社のマーケティング・クリエイティブ担当バイスプレジデント、サマー・ナスウィッツ氏は、同社が「アロスフォイア」と呼ぶ「既存のエコシステムにオーガニックに溶け込める」人材を求めていると述べている。非公開企業のアロは、10月、100億ドル(約1.5兆円)の評価額に基づいて投資を募った。

アジアでのブランド認知度を目指す

ナスウィッツ氏によると、ジス氏は自分でアロを見つけていたという。しかし、ジス氏が、2023年8月、ブラックピンクの「ボーンピンク」ツアー米国最終地のロサンゼルスを訪れたとき、アロは彼女を本社に招待して製品を贈った。ジス氏とアロとの会話はその約6カ月前の2023年2月に始まっている。

「(収益のための)取引中心ではなく、お互いがうまく適合するかどうかについて理解し合うことなく、パートナーシップに飛びつくことは決してしない」とナスウィッツ氏。「当ブランドに情熱を感じて、その一員になりたいと思ってくれる人々を求めている」。

ナスウィッツ氏は、ジス氏の世界的なアピールがアジアをはじめほかの地域におけるアロの認知度の拡大に貢献するだろうと述べている。「(ジス氏は)広いリーチと高いエンゲージメントを持っており、ファンから愛されている。彼女を通して新しい人々にリーチできるようになる」。

アロは現在、東南アジアではタイとマレーシアの2カ所に店舗を構えている。3月にインドネシアに進出し、第3四半期にはジャカルタとバリにオープンする予定だ。韓国にはまだ実店舗はないが、オンライン注文によってアロの成長市場になっている。また、同社は英国でのプレゼンスも急速に拡大している。ナセウィッツ氏はハンティントン=ホワイトリー氏の起用がこの拡大に関係していると述べている。「ロージー(・ハンティントン=ホワイトリー氏)はイギリスで人気が高く親しまれている」。

「ジス氏が(アロを着始めて)以来、(韓国での)ブランド認知度は急速に高まってはいるものの、現地には実店舗がないため、非常に高いというわけではない」とナセウィッツ氏。

ジス氏がブラックピンクのサウンドチェック時に全身アロで登場したとき、「彼女とアロの提携について(ソーシャルメディア上で)ファンの憶測が広がった」とナスウィッツ氏は語っている。 また、ジス氏はアロを着て韓国の空港に現れたが、韓国では「空港ファッション」が大きなインスピレーション源になっている。「このローンチは大好評を博すと思う」とナスウィッツ氏は付け加えた。

ピンクを取り入れ、クリーンでミニマルなルックを強調

ナスウィッツ氏によると、この春のキャンペーンでジス氏は「アイコニックでクラシックなアロのコアスタイル」を纏うという。これには、レギンスセットや、ソフトマルベリーと呼ばれるピンク系の色のアコレード(Accolade)スウェットなどがあり、1月29日に発売が予定されている。アロは2週間ごとに既存のスタイルの新色をリリースするという。発売日の数日前の1月24日に、Alo x 01 Classicスニーカーの限定版ピンクカラーをローンチしたが、これもキャンペーンで紹介されているものだ。

ナスウィッツ氏は「ジス氏が着たいと思うルックスを実現させたかった。アロが情熱を込めて紹介したいと思え、彼女が着たいと思うルックを見つけるまで、チームとやりとりを重ねた」と述べている。

ナスウィッツ氏を含むアロのチームの数人は韓国に飛び、キャンペーンの撮影を行った。「ジス氏に焦点を当てたかったので、クリーンでミニマルにした。だが、ビデオデッキやビデオカメラなどのレトロなオーディオビデオ小道具を取り入れて、彼女のスター性を引き立てた」と同氏は語った。

[原文:Exclusive: Alo taps Blackpink’s Jisoo as its newest ambassador]

SARA SPRUCH-FEINER(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)