Edge・Bing検索・Cortanaや一部広告を削除可能なWindows 11をリリースするとMicrosoftが発表
大規模プラットフォームによる市場独占を防ぐことを目的として欧州経済領域(EEA)で定められている「デジタル市場法」の影響で、Microsoftが「Microsoft Edge」や「Bing検索」を削除可能なWindows 11をリリースすることになりました。
Previewing changes in Windows to comply with the Digital Markets Act in the European Economic Area | Windows Insider Blog
Microsoft will let users uninstall Edge, Bing, and disable ads on Windows 11 as it complies with the Digital Markets Act | Windows Central
https://www.windowscentral.com/software-apps/windows-11/microsoft-will-let-windows-11-users-in-europe-uninstall-edge-bing-and-disable-ads-in-eea-dma
The EU will finally free Windows users from Bing - The Verge
https://www.theverge.com/2023/11/16/23963579/microsoft-windows-11-eu-digital-markets-act-feature-changes
「デジタル市場法」は、すべての市場参入者に公平なビジネス環境を作るため、ビッグテックをターゲットとして2022年11月に発効、2023年5月から適用されている法律です。Microsoftの場合、Windowsとアプリの組み合わせが独占的であると指摘されていました。
これを受けてMicrosoftは、これまでWindows端末にはデフォルトでプリインストールされていて、あとでアンインストールすることができないようになっていたブラウザ・Microsoft EdgeやBing検索、アシスタントのCortana、「カメラ」、「写真」を削除できるようにしたWindows 11をリリースすることを明らかにしました。
他にも、これまでは削除不可能だったソフトウェアがほぼすべて削除できるようになります。これらのソフトウェアは、一度アンインストールしてもMicrosoft Storeやインターネット経由で再インストールが可能です。
また、ユーザー設定を無視してブラウザ利用時にMicrosoft Edgeが起動したり、メールソフトとしてOutlookが起動したりすることもなくなり、ユーザーが設定したデフォルト設定を尊重するようになるとのこと。
このほか、Microsoftニュースフィードとウィジェットボードの広告をオフにすることもできるようになります。
上記の変更は、今後数週間でプレビュー版に適用され、2024年初頭に一般向けにも展開される予定です。Microsoftによると、2024年3月6日までにデジタル市場法に完全適応する予定だとのことで、Windows 10もアップデートが行われます。
なお、これらの変更は「デジタル市場法に対応するため」なので、EEA圏にのみ適応されます。EEAに含まれるのはEU27カ国に3カ国を加えた以下の30カ国です。
・オーストリア
・ベルギー
・ブルガリア
・クロアチア
・キプロス
・チェコ
・デンマーク
・エストニア
・フィンランド
・フランス
・ドイツ
・ギリシャ
・ハンガリー
・アイルランド
・イタリア
・ラトビア
・リトアニア
・ルクセンブルク
・マルタ
・オランダ
・ポーランド
・ポルトガル
・ルーマニア
・スロバキア
・スロベニア
・スペイン
・スウェーデン
+
・アイスランド
・ノルウェー
・リヒテンシュタイン