無料で複数の大容量動画ファイルを無劣化・爆速で「LosslessCut」を使い結合する方法レビュー、Windows・macOS・Linux対応で低スペックPCでもOK
GoProなどのカメラで長いムービーを撮影すると、一定の時間やファイル容量ごとにムービーが細かく分割されることがあります。分割されたムービーをムービー編集アプリでつなぎ合わせて出力しようとするとエンコードに長い時間がかかってしまいますが、無料で公開されている「LosslessCut」を使えば無劣化かつ爆速で結合できるとのことなので、実際に使ってみました。
GitHub - mifi/lossless-cut: The swiss army knife of lossless video/audio editing
◆容量の大きなムービーは分割されがち
容量の大きなムービーファイルが分割される実例が以下。GoPro HERO12 Blackのバッテリー性能検証のために1時間12分46秒の4K・60fpsムービーを撮影した結果、ムービーが30分57秒ごとに区切られて3個のファイルに分かれてしまいました。
3個に分割されたムービーファイルを「TMPGEnc Video Mastering Works 7」でつなぎ合わせようとしたところ、エンコードに約10時間かかると表示されました。
テロップ挿入やモザイク処理などの編集を施した場合はエンコード処理が必要ですが、今回は編集を一切行わずにムービーを結合したいだけです。こんな時に便利なのがムービーを爆速でロスレス結合できる無料アプリ「LosslessCut」です。
◆LosslessCutのダウンロード
LosslessCutは以下のリンク先で配布されています。
GitHub - mifi/lossless-cut: The swiss army knife of lossless video/audio editing
https://github.com/mifi/lossless-cut#download
ダウンロード画面にはWindowsやmacOS、Linux向けのダウンロードリンクがズラリと並んでいます。Windowsで無料で使いたい場合は「7zip」をクリックしてLosslessCutが格納された7zファイルをダウンロードします。
7zファイルのダウンロードが完了したら、Windows標準機能や「Explzh」などの対応アプリで解凍します。
解凍したフォルダ内に「LosslessCut.exe」が保存されているのでダブルクリックで起動します。
これでLosslessCutを使う準備は完了です。
◆LosslessCutでムービーファイルを結合
LosslessCutを使ってムービーファイルを結合するには、まず結合したいファイルをLosslessCutの画面へドラッグ&ドロップします。
すると、LosslessCutの画面左側にドラッグ&ドロップしたファイルの一覧が表示されます。
各ファイルをドラッグすると順番を入れ替えられるので、結合したい順番に入れ替えます。
順番が決まったら、赤枠で囲ったボタンをクリック。
すると、結合処理の確認画面が表示されます。
赤枠のボタンをクリックすれば出力形式を選択可能。今回はファイルの種類から判断してMP4形式が自動選択されていたので、そのままMP4形式で出力することにしました。
結合処理を実行するには「Merge!」をクリック。
すると結合処理がものすごい速さで進みます。
処理中のCPU使用率はこんな感じ。まだまだCPUに余裕があるため、結合処理中でも他のタスクを進められます。
処理が完了すると、以下のような画面が表示されました。今回は「4K・60fps」「合計時間1時間12分46秒」「合計容量25.44GB」という大規模ファイルを結合しましたが、わずか1分50秒で処理が完了しました。
結合後のファイルは元ファイルと同じフォルダに保存されています。なんの編集も施していないため、結合後のファイル容量は3個のファイルの合計容量25.44GBと同じです。
LosslessCutで結合したムービーが以下。結合部分の30分57秒と61分54秒を確認すると、まったく違和感なく結合できていることが分かります。
GoPro HERO12 Blackでバッテリーが切れるまで撮影し続けたムービー【4K・60fps】 - YouTube
なお、LosslessCutは無料でダウンロードできますが、作者を支援したい場合はMicrosoft Storeで有料版をダウンロードすることもできます。
LosslessCut - Microsoft Store アプリ
https://apps.microsoft.com/store/detail/losslesscut/9P30LSR4705L