マンチェスター・シティはバージョンアップ、レアル・マドリードは新鋭加入 今季欧州サッカー注目5クラブの最新陣容
2023−24シーズンの欧州サッカー各国リーグがスタート。昨季CLで頂点に立ったマンチェスター・シティや、若手トップスターへの切り替えが進むレアル・マドリードなど、人気のトップクラブから目が離せない。今季とくに注目の5クラブの最新フォーメーションを紹介する。
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マンチェスター・シティ(イングランド)
【4−2−3−1】
FW:アーリング・ハーランド
MF:ジャック・グリーリッシュ(フィル・フォーデン)、フリアン・アルバレス(ケビン・デ・ブライネ)、ベルナルド・シウバ(ジェレミー・ドク)
MF:マテオ・コバチッチ(カルビン・フィリップス)、ロドリ(マテウス・ヌネス)
DF:ナタン・アケー(セルヒオ・ゴメス)、マヌエル・アカンジ(ヨシュコ・グバルディオル)、ルベン・ディアス(ジョン・ストーンズ)、カイル・ウォーカー(リコ・ルイス)
GK:エデルソン(シュテファン・オルテガ)
アーリング・ハーランドのデビューシーズンに悲願の欧州制覇を果たした3冠王者は今季、イングランド1部リーグ史上初となる4連覇を目指す。どこにも隙のない編成から抜けた主力はイルカイ・ギュンドアン(バルセロナ→)くらいで、そこにもマテオ・コバチッチ(チェルシー→)という同格の後釜を補填。
リヤド・マフレズ(→アル・アハリ)、コール・パルマー(→チェルシー)、アイメリック・ラポルト(→アル・ナスル)も去ったが、ジェレミー・ドク(レンヌ→)、マテウス・ヌネス(ウォルバーハンプトン→)、ヨシュコ・グバルディオル(ライプツィヒ→)らの加入でバージョンアップした感もある。
長期離脱中のケビン・デ・ブライネが戻ってくるまでは、フリアン・アルバレスやベルナルド・シウバらがトップ下を務めそうだ。
レアル・マドリード(スペイン)
【4−3−1−2】
FW:ホセル(ヴィニシウス・ジュニオール)、ロドリゴ
MF:ジュード・ベリンガム(アルダ・ギュレル)
MF:エドゥアルド・カマビンガ(トニ・クロース)、フェデリコ・バルベルデ(ルカ・モドリッチ)
MF:オーレリアン・チュアメニ
DF:フランシスコ・ガルシア(フェルラン・メンディ)、ダビド・アラバ、アントニオ・リュディガー(ナチョ)、ダニエル・カルバハル(ルーカス・バスケス)
GK:ケパ・アリサバラガ(アンドリー・ルニン)
クラブ史上最高額の1億ユーロ(約157億円)超の移籍金で迎え入れたベリンガム(ドルトムント→)が、新時代の象徴となりそうだ。かつてジネディーヌ・ジダンがつけた背番号5を譲り受けた20歳のイングランド代表MFは開幕戦からトップ下で先発し続け、ここまでの全4試合でネットを揺らし、5得点1アシストと最高の出だしに。
おそらくカルロ・アンチェロッティ監督は2000年代のミランで自身の手ほどきによりバロンドール受賞者にまで成長させたカカ(入団時は21歳)と、この新戦力を重ね合わせているのではないか。
ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴとの若手超逸材が形成する逆三角形は国内外で猛威を振るいそうだ。その後ろには同世代のエドゥアルド・カマビンガやオーレリアン・チュアメニが構え、ケガで出遅れているトルコの18歳の天才児、アルダ・ギュレル(フェネルバフチェ→)も楽しみだ。
GKティボー・クルトワ、DFエデル・ミリトンの2人の主力がヒザの大ケガで長期離脱。また第3節ではヴィニシウスもモモ裏を負傷したのが気がかりだ。
バルセロナ(スペイン)
【4−1−2−3】
FW:ガビ(ジョアン・フェリックス)、ロベルト・レバンドフスキ(フェラン・トーレス)、ラミン・ヤマル(ラフィーニャ)
MF:フレンキー・デ・ヨング(ペドリ)、イルカイ・ギュンドアン(フェルミン・ロペス)
MF:オリオール・ロメウ
DF:アレックス・バルデ(マルコス・アロンソ)、アンドレアス・クリステンセン(イニゴ・マルティネス)、ジュール・クンデ(ロナルド・アラウホ)、ジョアン・カンセロ(セルジ・ロベルト)
GK:マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン(イニャキ・ペーニャ)
ウスマン・デンベレ(→パリ・サンジェルマン)らを高額で売却した一方、イルカイ・ギュンドアン(マンチェスター・シティ→)をフリー、ジョアン・カンセロ(バイエルン→)とジョアン・フェリックス(チェルシー→)をローン、唯一有料の新戦力オリオール・ロメウ(ジローナ→)を340万ユーロ(約5億3400万円)で獲得し、長年にわたって蝕まれてきた財政面を改善した印象だ。
昨シーズン、加入1年目からリーガ得点王に輝いたロベルト・レバンドフスキの決定力は引き続き頼りになりそうで、16歳の超新星ラミン・ヤマルのさらなる成長にも期待したい。3シーズンぶりに奪還したリーガタイトルの防衛と、2シーズン連続でグループステージ敗退に終わったCLでの上位進出が目標となる。
パリ・サンジェルマン(フランス)
【4−1−2−3】
FW:キリアン・エムバペ(マルコ・アセンシオ)、ゴンサロ・ラモス(ランダル・コロ・ムアニ)、ウスマン・デンベレ(ブラッドリー・バルコラ)
MF:ヴィティーニャ(カルロス・ソレール)、ウォーレン・ザイール=エメリ
MF:マヌエル・ウガルテ(ファビアン・ルイス)
DF:リュカ・エルナンデス(ヌーノ・メンデス)、ミラン・シュクリニアル(レイバン・クルザワ)、マルキーニョス(ダニーロ・ペレイラ)、アクラフ・ハキミ(ノルディ・ムキエレ)
GK:ジャンルイジ・ドンナルンマ(ケイラー・ナバス)
リオネル・メッシ(→インテル・マイアミ)、ネイマール(→アル・ヒラル)、セルヒオ・ラモス(→セビージャ)らビッグネームが抜けたものの、キリアン・エムバペの慰留に成功し、豪華な新戦力も獲得してクラブ史上3度目のリーグ3連覇と宿願のCL制覇を狙う。
ランダル・コロ・ムアニ(フランクフルト→)、マヌエル・ウガルテ(スポルティング→)、ウスマン・デンベレ(バルセロナ→)、リュカ・エルナンデス(バイエルン→)、ブラッドリー・バルコラ(リヨン→)という即戦力を高額で迎え、ルイス・エンリケ新監督も「これ以上は想像できない」と大満足している。
また重鎮マルコ・ベッラッティがここへ来てカタール行き(→アル・アラビ)を決めたが、17歳の超新星ワレン・ザイール=エメリやファビアン・ルイス、カルロス・ソレールでその穴は埋められそうだ。
バイエルン
【4−2−3−1】
FW:ハリー・ケイン(エリック・マキシム・シュポ=モティング)
MF:キングスレイ・コマン(セルジュ・ニャブリ)、トーマス・ミュラー(ジャマル・ムシアラ)、レロイ・サネ(マティス・テル)
MF:ヨシュア・キミッヒ、レオン・ゴレツカ(コンラッド・ライマー)
DF:アルフォンソ・デイビス(ラファエル・ゲレイロ)、キム・ミンジェ(マタイス・デ・リフト)、ダヨ・ウパメカノ(タレク・ブッフマン)、ヌサイル・マズラウィ(ブナ・サール)
GK:スベン・ウルライヒ(マヌエル・ノイアー)
ブンデスリーガ11連覇中のドイツの絶対王者は、2019-20シーズン以来の欧州制覇を果たすべく、攻守に大物を迎え入れた。
前線に彷徨っていたロベルト・レバンドフスキ(→バルセロナ)の亡霊を払拭するように、クラブレコードの1億2000万ユーロ(約188億円)の移籍金を投じてハリー・ケイン(トッテナム→)を獲得。最終ラインの中央には、既存の若手レギュラーを刺激するようにナポリのセリエA制覇に寄与したキム・ミンジェを加えた。
ケガで出遅れているジャマル・ムシアラとマヌエル・ノイアーの穴を埋める戦力も充実している。