記者会見する日本維新の会の藤田文武幹事長(写真は日本維新の会の配信動画から)

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東京電力福島第1原発で出た処理水の海洋放出をめぐり、一部の野党議員が「汚染水」という表現で放出を批判していることについて、日本維新の会の藤田文武幹事長が2023年8月30日の定例会見で「そういう議員について私は軽蔑しますね」などと批判した。

立憲では、所属議員が党の方針に反する形で「風評被害につながるような発信をかなりやっている」とも指摘。「こういうところが立憲民主党さんの限界というか、問題」だと述べた。

「非科学的な、フェアじゃない態度で不安を煽るようなことはあってはならない」

記者会見では、東電などは処理水放出開始後もサンプリング調査の結果を公表している点と対比する形で、共産党などは危険性を反証することなく「とにかく放出反対で悪いと言っている。このことをどう思うか」と見解を求める質問が出た。

藤田氏はこれに応じる形で、一部議員について「私は軽蔑しますね」と非難した。

「本当に様々な論点と思惑の中で 反対表明をされたり、まあある種、言い方悪く言ったら、足を引っ張ろうとされる勢力があるんだろうと...。民間の方が言う分には自由だが、私は責任ある政治に関わる、特に議員については、そういうこの非科学的な、フェアじゃない態度で不安を煽るようなことはあってはならないと思うし、そういう議員について私は軽蔑しますね」

「議員の発信が大きく国民の皆さんの不安に直結」

さらに、立憲は「政治的表明としては放出に反対していないと言っている」と指摘(正確には、「科学的には一応答えは出ている」として、科学的には安全だとの立場を取る一方で、地元の理解を得るための努力が足らないとして放出を批判している)。その上で、党の立場と離れた形で発信が行われることが立憲の「限界、問題」だと話した。

「(党が安全だと)言っているにもかかわらず、相当数の議員がやっぱり反対で、風評被害につながるような発信をかなりやっている。私はこういうところが立憲民主党さんの限界というか、問題だなあと思って...。特にこういう重要議題、議員の発信が大きく国民の皆さんの不安に直結してしまうような、そういうことを許しているのは、私はよくないなというふうに思うので...。他党のことなので、まあ勝手にやっていただいたらいいと思うが、我々は我々で、国民の安心のために尽くしていきたい」

8月27日に共産や立憲の議員が福島県いわき市で放出に反対する集会を開いたことについても、

「まさに無責任ですよね、共産党さんの言っていることは。立憲民主党さんの一部の言っていることも無責任で、そういう無責任な人たちに政権を任せられない」

などと批判した。

次期衆院選では、共産党と立憲の一部が「もう一部様々な都道府県で連携を進めようと握りつつある」として「もう絶対無理ですね」。維新と立憲が連携する可能性を改めて否定した。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)