三田線が「元町・中華街」行き!? 都営車両の行先表示や車内放送文など全公開 なぜ開示?
東京都交通局が「車両概要の情報提供」と題し、各路線の車両形式や車内放送の文面など詳細データを公開しています。鉄道ファンからは歓喜の声が聞かれますが、交通局はなぜ公開するに至ったのでしょうか。
浅草線、大江戸線のE5000形電気機関車も
東京都交通局の鉄道車両に関する詳細資料が開示されていると、SNSで鉄道ファンを中心に話題になっています。同局の「車両概要の情報提供」というウェブサイトを見ると、たとえば「三田線6300形 車両車外表示器表示内容」の項目では、表示できる行先の情報が24ページにも及んで掲載されています。もちろん、開業したばかりの東急新横浜線の行先も収録されています。
直通先の東急目黒線内を走行する、都営三田線の6300形電車(2023年4月、大藤碩哉撮影)。
このほか「車両形式図」のページでは、日暮里・舎人ライナーや荒川線も含めた計6路線で使われる車両の寸法などが、形式別に掲載されています。目を引くのは三田線の新型6500形電車において、すでに「1次車」の表記があることでしょうか。
「自動放送案内」のページでも同様に、各6線区の車内放送文面が掲載されています。たとえば「大江戸線12-000形車両、12-600形車両自動放送内容リスト」の項目は98ページあり、中には地震発生時や非常時の旅客誘導など、緊急時の放送文面までが4か国語で掲載されています。
ところで、なぜ詳細な資料を公開するに至ったのでしょうか。東京都交通局の総務部お客様サービス課は、「情報開示請求が多数寄せられたため」と話します。なお、公開したのは2023年7月26日(水)のことで、アクセスは8月1日(火)に急増したそう。
資料の公開についてSNSでは、「公式が開示するとは……」「貴重な資料だ」「データを印刷するだけで即席同人誌ができるんじゃないか」「模型製作の参考になる」といった声が聞かれます。