地味に面倒で手がかかる「名もなき家事」は、少しでも減らして、時短したい! タオルや洗濯物は「たたまない」のが今風です。

バスタオルはたたまない。片づけのプロが実践している、本当にラクな収納

名もなき家事のひとつに「タオル問題」があります。洗えばなかなか乾かないし、しまおうと思えば場所を取る。家族分洗おうものなら、干すのもたたむのもひと苦労です。今回は、片づけのプロフェッショナルであるライフオーガナイザーの森麻紀さんがやっているバスタオルの収納法を教えてもらいました。

【写真】片づかない洗濯物を非難させる「投げ込み部屋」

お風呂あがりに使うタオル。最近ではフェイスタオル派も増えていますが、わが家は家族3人ともバスタオル派です。乾燥機能つき縦型洗濯機で洗っていることもあり、フワフワ感も持続し、干すためのスペース問題や乾きにくくて困ることもありません。でもそのなかで唯一、気になっていたのが「バスタオルをたたむ」作業でした。

●「置く」収納法は面倒くさい!

引っ越し当初、持っていた丸イスの上にとりあえずバスタオルをたたんで置くことにしました。タオルと同色の白で見た目にもスッキリしてコンパクトにおさまっていたので、気づくと12年間ずっとそのまま使い続けていました。

ずっと当たり前にたたんでいたので、以前は気にならなかったのですが、忙しくて時間がないことが重なり、年齢のせいもあるのかどんどん面倒くさいと思うようになりました。家族がたたんでくれることもあるバスタオルですが、見た目が気になって私がたたみ直すのも二度手間だよな〜と改めて気になるようにもなりました。

●タオルのシワ気にならないなら「放り込む」でOK

そこで、たたむ手間を省くにはどうしたらいいか? と考え、思いついたのが「放り込む」収納です。洗濯前のタオルがこの方法で、(フックにかけて乾かしてから)洗濯機横のカゴに放り込んでいたのですが、よく考えたら洗った後もシワを気にする必要がないことに気がついたからです。

ちょうどその頃、丸イスの下に置いていた洗濯ネット用に使っていた入れ物が劣化してきたこともあり、丸イスをやめることにしました。

●バスタオル収納に選んだのは「ランドリーラック」

一般的には洗濯前の洗濯カゴとして使用されるであろう「ランドリーラック」ですが、わが家では洗濯後のバスタオルを入れる目的で購入。入れやすさはもちろんのこと、地震のときに体に当たってもあまり痛くない素材、という視点からもこちらを選びました。

(いちばん上のカゴだけ外れやすかったので、両側を結束バンドで落ちないように補強しています)

上部の棚には、ティッシュペーパーと入浴剤を置き、一番上のカゴは入浴中のパジャマと下着の一時置きにしています。そして真ん中のカゴには、洗濯ネットを入れ、一番下のカゴが念願の放り投げ収納が叶うバスタオル入れです。

洗濯乾燥後、ランドリーラックのいちばん下のカゴに放り込むだけなので、本当にラクになりました。タオルを入れるときは、カゴを少し手前に出してさらに入れやすくしています。

タオルはたたまない、靴下は仕分けない。暮らしの達人が実践する本当にラクな収納

地味に面倒で手がかかる「名もなき家事」は、少しでも減らして、時短したい! 整理収納に詳しいフネさんが、洗濯物にかかる時間を短くするためにやったことを教えてくれました。

5人家族のタオル下着類、たたんで収納するのに地味に時間がかかっていました。だんだん仕事のある日などは下着類だけたたみ、「どうせタオルは夜また使うから」と洗濯機のドアにかけたままになっていることが多くなっていました。

タオルは区別ないシンプルなものを使っていて、バスタオルも含めて毎日洗濯します。量は、毎朝の洗顔用のハンドタオルもふくめると、大小ザっと20枚ほど。

●タオルは放り込み収納

バスタオル・フェイスタオルをたたむ作業を思いきってやめました。これからの洗濯物入れとは別に新しくランドリーバッグを置いて、ここに洗濯・乾燥後のタオルをポイポイ投げ入れてしまおう作戦。

●ハンドタオルは引き出しに放り込み

洗顔時に使う小さなタオルも引き出しにポイポイ。閉めたら見えません。

●靴下など「そのほかの洗濯物」は1か所に放り込み

洗濯機上に置いてある左側のカゴは、洗濯ネット入れです。通気性を確保するためにワイヤーバスケット、中身を見えなくするために不織布のケースを入れています。先ほど紹介した靴下ピンチもここに引っかけています。

そこで、同じものを右側にもう1つ用意しました。ここに、靴下など「そのほかの洗濯物」をポイポイ。これはだれの? と迷う時間がなくなりました。

このようにすれば、洗濯物を3か所に分けるだけ。何度か時間を測ってみましたが、なんと3分もかからず終わりました。

なぜ今まで、がんばって、タオルはきれいにたたまないといけないと思っていたのだろうと思いました。また、家族がまったく「洗濯をたたむこと」について関心がありませんでした。なんでたたまないの? と言う人が1人もいない。そこで、私は私の自己満足のためにやっていたのかと気がつきました。

洗濯物は“投げ込み部屋”へ!手間抜き家事で毎日をラクに

家族の暮らしを支える家事。料理、掃除、洗濯…とやることは山積み。どれも完璧にこなそうとすると、時間がいくらあってもたりず、終わる頃にはヘトヘトに。もっとラクに家事をすませたい! そんな思いをかなえるには?
ここでは、3人の子どもを育て、家事についての著書があるボンベイさんに取材。ほどよく“手間”を抜くことで、快適な毎日を手に入れた、達人の暮らし方を紹介します。

●手間抜きのコツ:“ど〜してもムリなとき”はやらないのもOK!

食洗機や乾燥機つき洗濯機など、ボンベイ家では数々の時短家電が今日もフル稼働中。

「1日2〜3時間は節約できている計算。しかも、私がやるよりずっといい仕事をしてくれます。家計に対してぜいたくかもしれませんが、お金で解決できることは惜しまないと決めています」

〈片づかない洗濯物はいったん放置〉

ボンベイさんのいちばん嫌いな家事は、洗濯物をたたむこと。

「それがわかっていたから、乾燥後の洗濯物や片づけがおっくうなものをいったん隠す“投げ込み部屋”をつくりました。とりあえずここに移動させれば、リビングやキッチンのキレイが最低限保てます。この部屋の存在にかなり助けられています」

頼れるものには頼り、ときにはサボることもよしとする。けっして“手抜き”ではなく、“手間抜き家事”と思えば気持ちも軽くなるはず。いい具合にラフさを取り入れて、家事ラクな毎日を過ごしましょう。

洗濯物を「たたむ」のをやめてみた。当たり前を手放して得たこと

日々の家事の中で、「面倒くさい」と思いがちなものと言えば、洗濯物たたみ。まとめてやろう、あとでやろうとソファにのせたまま、山になってしまうなんてことも。
そんな洗濯物たたみから解放されるアイデアについて、毎日が楽しくなる収納術や家事コツを発信する片づけのプロ・はらむらようこさんに教えてもらいました。

以前は洗濯物を干すのもたたむのもおっくうで苦手な家事の1つでした。今回は、洗濯物を「たたむ」ことから解放されるために実践したアイデアについてお伝えします。

夫、中学生の娘と3人暮らしのわが家では、夜に洗濯して室内干しし、朝取り込むスタイル。トップスやボトムは浴室(24時間換気で乾燥)に、タオルと下着や靴下など小物類はリビングに干しています。すべて室内干しにしたことで、干す作業は毎日5、6分ですむように。でも、たたむ作業も、結構時間がかかる作業ですよね。そこでおすすめしたいのが、できる限り「たたまない」ことです。

●タオルはたたまず、イスにかけるだけ

以前は洗濯したものはほとんどたたんでいました。タオルについては、朝出勤前に時間を気にしながらたたみ、洗面室の所定の場所へしまったタオルを、帰宅してすぐのお風呂で引っ張り出して使うという流れ。

でも、日中は家族は不在です。なんのために私はタオルを畳んでいるのか。かさかさの手をじっと見ながら考え、やめました。

今は、あいているイスの背にかけて、お風呂に入るときに各自使用枚数を取るようにしました。その夜にはゼロ枚になります。見た目に不快に感じないようにタオルは1種類1色にしています。ちなみに、バスタオルは使わずフェイスタオル1種類にしているので、乾きも早いです。

●軽くたたむ必要があるものも「ソファではたたまない」

片づけのお仕事でも、洗濯物に占拠されるソファを散々見ています。また、ソファでたたんだ洗濯物を乱すことなくクローゼットに移動させようと思うと何往復もしなければなりません。

折りたたみのタオルハンガーで干していた下着や靴下、マスク、ハンカチなどの小物類は、取り込みながら、ざっくり適当にたたんで、テーブルに。

人ごとに分けたら、そのままクローゼットへもっていきます。

●きれいにたたまないとしまえない「きっちり」収納はやめる

衣装ケースの収納量は6割程度に。しまうというより、ふわっと上から落としたら納まる状態にすればラクです。私はきちんとたたむのはハンカチくらいです。また、収納をラクにするためには、必要枚数以上を持ちすぎない、というのも管理をラクにするコツだと思います。

●下着、靴下類は「今日のセット」のまましまう

今日の洗濯物は今日着たもの。1日のセット完成しています。そこでおすすめなのが、「今日のセット」のまましまうこと。

もの別で細かく分類してしまうと、時間もかかります。朝に着るインナー、ハンカチ、靴下、マスクなどの必須品を1セットにして小さめのあき箱に入れます。おすすめは靴のあき箱です。そのあき箱を2〜3セット分衣装ケースに入れておくと、「ハンカチを忘れた」もなくなり、朝がラクになります。

インナー類は考えないですむ仕組みにすれば、トップスやボトムなど、ファッション的アイテム選びも余裕をもって楽しめます。小さなお子さんの場合は、トップスやボトムも全部セットにしておくと、子ども自身で着替えてくれるメリットもあります。

●トップス、ボトムはハンガーのままクローゼットへ

わが家ではトップスやボトムは浴室に干しています(自宅はマンション。浴室乾燥は使わず24時間換気で朝には乾いています)。使用するハンガーは2種類。インナーや部屋着、体操着などは軽いプラスチックのハンガーに、クローゼットにかけて収納する服は、部分の布に負担のかかりにくい幅36センチでやわらかなアームのマワハンガーにかけて干します。

洗濯が終わったら、そのままクローゼットに収納。インナーや体操服などは、衣装ケースにほぼたたまずにポイっと入れて、脱衣所のハンガー置き場に戻して終了。

●服は厳選した数だけもつと洗濯もラクに

替えの服が大量にあると、数日洗わなくてもいっか、と洗濯をためこむ、なんてことも。洗濯をしなければ明日出かけられない、それくらいの量しか衣類を持たなければ、必然的に毎日洗濯することになり、やりがいも出ます。また毎日洗えば、干す量もしまう量もそこまで多くはないので、全作業がささっと終わります。

また服の数を厳選して枚数を減らしたことで、クローゼットの衣替えが不要になり、ずっとかけっぱなしで全量把握が可能になりました。

毎日のルーティーンワークはつい「ああ、やらなきゃ」と追い込まれがちですが、自分で回している、という実感があるだけで、急に楽しいものに変化しました。
雑で非常識に感じられるコツもあるかもしれませんが、日々のストレスが少しでも減り、自分時間の楽しみ方が増えるヒントになればうれしいです。