消費者の20%がボイコット。英で「シュリンクフレーション」との戦いがヒートアップ
商品の販売価格はそのままで、内容量が収縮していく「シュリンクフレーション」。日本でもこの経済現象は見られますが、英国では消費者の間で、シュリンクフレーションした商品への静かなボイコット運動が起きているようです。
英国ではシュリンクフレーションが続出している模様。例えば、同国を代表するマクビティのダイジェスティブビスケットは内容量が400gから360gに減りましたが、販売価格は変わらないそう(日本では同製品をアマゾンで購入することが可能で、価格は(2枚X6袋)X12個で4291円(税込)となっており、1個あたり358円と記載されています〔2023年6月7日現在〕)。ほかにもプリングルスが200gから185gに減ったと言われています。
ロンドンに拠点を置くバークレイズ銀行が調べたところ、ビスケットやポテトチップスなどで起きるこの現象に英国の消費者の3分の2は気付いていると言われています。さらに、消費者の20%はシュリンクフレーションした商品に見切りをつけ、代わりにまとめ買いをしたり、比較的お手ごろ価格で入手できる自社ブランド商品を買ったりしているようです。
この行動が「ボイコット」と表現されていますが、実際に消費者は暴力的な運動を起こしておらず、静かに戦っている様子。このようにシュリンクフレーションに抵抗することで、英国の消費者は製造業者に考え直すよう求めています。
スーパーに行って、いままでより中身が少なくなった商品を見つけたら、「気のせいかな……私の手が大きくなっただけ?」とは思わず、「中身が少なくなった商品にもっとお金を払うなんてマジでうんざり」と思え、とThe Guardianはユーモアを交えて言っています。世界各国で消費者とシュリンクフレーションの戦いは続きそうです。
【参考記事】
The Guardian. Shrinkflation boycotts: have you joined the uprising against downsizing?. 2023 June 6
Yahoo Finance UK. Shrinkflation and stagflation: What are they and how could they affect your finances. 2023 June 6