食材の魅力をダイレクトに味わうイタリアンは、コース自体もミニマムに組み立てるのが一般的。

しかし、ここ『イル プレージョ』は美しく繊細な全10品で構成し、美味しいものを少しずつ楽しめるから、満足感がすごいと評判だ。

グルメ経験値が確実に上がる、同店のハイセンスなおもてなしの全貌とは？


ハイセンスな少量多皿コースとワインペアリングが経験値を上げる

ペンダントライトをパスタで調光するというアイデアもシェフ自ら


イタリアンで珍しい“少量多皿”は「その日のベストを突き詰めたくて」と、オーナーシェフの岩坪 滋さん。

旬の食材をいろいろ食べさせたいという思いもあるのだろう。




香味野菜に果物や今の時季なら白菜を合わせ、乳酸発酵させたソースを仕上げにかける「鰆 発酵野菜」。



「トルテッリ 猪 ヤーコン」。千葉・成田の無農薬ヤーコンを炒め煮にして下に。猪を詰めたパスタに発酵させたナツハゼの実をのせ、山の恵みを凝縮した


この日は前菜で鰆と白菜、パスタで猪とヤーコンなど、取り合わせも意外で楽しくなる。

代表作はカボチャとフォアグラ。独立直前に考案、進むべき道を決定づけた。

「着想源は、フォアグラで有名なイタリア北部のモルタラという街。周辺にはカボチャを使う郷土料理も多かった」

土地と歴史が育んだイタリアの食文化に敬意を表しつつ、自分のフィルターを通して斬新なひと皿に再構築。

どの料理もベースとなる食文化は必ずあるが、岩坪さんの感性が加わることで独創的になる。それこそが全10品にも及ぶコースのテーマだ。


「濃厚」と「軽やか」を巧みに融合させた、オープン以来の不動のスペシャリテ


「カボチャとフォアグラ 濃厚に軽やかに」は、前菜の最後に。

濃厚なフォアグラテリーヌと軽やかなカボチャのムースが、完璧なハーモニーを奏でる。ローズマリーティーの泡を添えて。

料理はすべてコース（14,300円）より。



トスカーナでブドウの個性を重視して醸す「モンテニドーリ」など、厳選したナチュラルワインが登場。ペアリング 12,100円


料理に花を添えるワインペアリングは、ナチュラルワインを織り交ぜた現代的セレクト。店内の照明にはショートパスタを入れて透過させることで、温かい色合いを生んでいる。

“上原”らしさを随所に纏い、あらゆる点でセンスがいいと思わせるイタリアンで、ふたりの経験値が上がるのはいうまでもない。




西麻布『アクアパッツァ』で基礎を習得し、渡伊。3年かけて全土を巡り、修業を重ねる。

帰国後は中目黒『リストランテ カシーナ・カナミッラ』などで料理長に。2012年独立。

◆

独自のアプローチで無二のイタリアン体験を提供する『イル プレージョ』。

大切な人を誘って、記憶に残るひとときをシェアしよう！


■店舗概要
店名：イル プレージョ
住所：渋谷区上原1-17-7 フレニティハウス 2F
TEL：050-3503-1990
営業時間：【月・火・土・日・祝】ランチ 12:00〜（L.O.13:00）
　　　　　　　　　　　　　　　　ディナー 18:00〜（L.O.20:00）
　　　　　【木・金】18:00〜（L.O.20:00）
定休日：水曜、第1・3木曜
席数：テーブル14席


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※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。