3月12日にヒューリックホール東京で開催された「藤本美貴20周年記念!大感謝ライブ!〜ミキティアイドルやります!春の大集会!〜あしたから21周年〜」

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モーニング娘。の元メンバーでタレントの藤本美貴が、3月12日、ヒューリックホール東京で、ソロコンサート「藤本美貴20周年記念!大感謝ライブ!〜ミキティアイドルやります!春の大集会!〜あしたから21周年〜」を開催した。声出しOKということもあり、大いに盛り上がった2部公演のコンサートのうち、今回は、モー娘。の元メンバー2人をゲストに迎えた夜の部の模様をレポートする。

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ギター、ベース、ドラム、キーボードという4人編成の生バンドを従えて、ロングスカートのドレス風の衣装で登場した藤本がまず歌ったのは、2002年3月13日リリースのデビュー曲『会えない長い日曜日』。そして、同シングルのカップリング曲『Let’s do 大発見!』へと続き、会場と配信で見守るファンを、オープニングから一気に20年前にタイムスリップさせてくれた。

その後、短めの挨拶MCを挟み、ミディアムナンバー『幼なじみ』と『シャイニング 愛しき貴方』の2曲を披露。『シャイニング 愛しき貴方』は、【カントリー娘。に紺野と藤本】名義の楽曲にも関わらず、今回、ファンからのリクエストが最も多かった1曲だ。

続いては、カバーゾーンへ。ここでは、藤本がモー娘。やavexのオーディションで歌ったという安室奈美恵の『SWEET 19 BLUES』とEvery Little Thingの『Times goes by』を披露。曲の間に、ミニスカートへと衣装チェンジした。ちなみに、昼の部では、『Times goes by』の際に、ELTの伊藤一朗がゲストで登場。本人の演奏で歌うというスペシャルなコラボシーンも見られた。

藤本と言うと、「ミキティ」という愛称と共に、明るく元気なイメージを持つアイドルファンも多いかも知れないが、意外にも、オーディションではバラードで勝負していたのだ。この『幼なじみ』〜『Times goes by』の4曲では、ソロシンガー藤本の歌声の魅力を存分に味わえたのではないだろうか。

そして、中盤のゲストパートへ。まずは、モー娘。では1期上に当たる5期メンバーだった紺野あさ美が登場。紺野も思わず「いい声だね〜」と藤本の前半のパフォーマンスを振り返った。そして、藤本が「私の中で、紺野あさ美と言えばこの曲!」というモーニング娘。の『涙が止まらない放課後』を2人で熱唱。細かく交互に歌い分けしつつ、サビではユニゾンというファンにはグッと来るパフォーマンス。特に、落ちサビからの転調部分が印象的で、演奏後にはひときわ大きな歓声が上がった。

続いて、同期(6期)メンバーの田中れいなも登場し、つんく節炸裂のアイドルソング『浮気なハニーパイ』と『Go Girl〜恋はヴィクトリー〜』の2曲を熱唱。藤本がセンターに立ち、紺野と田中が脇を固め、振り付けを合わせダンスする姿は、モー娘。ファンにとっては忘れられない光景となったことだろう。

ゲストパートの最後は、藤本と田中が2人で1曲披露したのだが、歌う前のMCでは、当時の不仲説を2人自らがネタにし、笑いを誘うシーンも見られた。藤本はソロでの活動後に、モー娘。に参加したため、田中にとって藤本の存在は、同期とは言え、大きな壁でもあり、憧れや目標だったのかも知れない。そんな2人で披露したのはモーニング娘。の『SEXY BOY 〜そよ風に寄り添って〜』。当時、田中が高橋愛と共にセンターを務めたシングル曲だ。会場からも大きなコールが巻き起こり、このパフォーマンスもファンにとっては感慨深いものだったに違いない。

そして、ここからが終盤戦。『そっと口づけて ギュッと抱きしめて』、アンジュルムのカバーでも知られる『涙GIRL』、『ボーイフレンド』とソロ名義でのシングル曲を立て続けに披露し、最後は、5枚目のシングル曲『ブギートレイン’03』で本編の幕を閉じた。

その後、会場からの「ミキティ」コールに応えて、アンコールへ。藤本が「まだ歌っていない曲があるじゃないですか!皆さんの歓声があって完成する曲が…」と言うと、客席からは大きな歓声が上がる。ファンの誰もが待っていたのは、3枚目のシングル『ロマンティック 浮かれモード』だ。この日一番のコールと共に、20周年ライブも大団円かと思いきや、再び「ミキティ」コールが沸き起こり、ダブルアンコールへ。

ダブルアンコールでは、夫の庄司智春が花束を持って登場した。白のタンクトップに、赤のパンツ姿、顔は油まみれといういつものスタイル。もしかしたら…中には複雑な思いで見ていたファンもいたかも知れないが、そこは芸人とその嫁。笑いを交えてエンタメとして見事に昇華した。最後は、庄司のオタ芸とのコラボで、再び『ロマンティック 浮かれモード』を熱唱し、この日一番の一体感をもって、20周年ライブは終了。「本当に悔いはない」とやり切った表情の藤本が印象的だった。

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