【野菜クイズ】丸ごと買いしたキャベツって…葉を「洗う」「洗わない」どっち?えっ、そんな理由!?【農家直伝】

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年中手軽に買えて、常備しやすい野菜の定番、キャベツ。サラダに炒め物にと大活躍ですが、料理に使う時に、葉を1枚ずつ洗うべきなのか、洗わなくてもいいのか迷っている方も多いのでは? 困ったときは、プロの知恵♪ってことで、東京都練馬区で1個300円の「極甘キャベツ」を栽培する・吉田智博さんに、どっちがおすすめかズバリ聞いてきました。はてさて、アンサーは?

【農家直伝!冬キャベツレシピ】旬の甘みを「生で」堪能するなら「ふんわりコールスロー」食感の秘訣はコレ!

丸ごと買いしたキャベツって…葉を

①洗う

②洗わない




 

キャベツ農家のおすすめは…

②洗わない、でした!

「キャベツは、外側の葉を3枚ほど剥せば、洗わずに食べても大丈夫です。キャベツは、内側からつねに新しい葉が出て大きくなっていく野菜です。内側の葉は、外側の葉に守られているので、虫や汚れが付きにくく、キレイな状態だといえます」(吉田さん)

ただし、カットされたキャベツの場合は、別。加工の過程で、汚れやホコリなどが付くこともありえるので、洗ったほうが安心だそう。



カット売りより、丸ごと1個を買おう!



吉田さんが、1個売りのキャベツをすすめる理由は、他にもあるそう。

「カット売りされているキャベツは、実は葉が硬い品種を使っていることが多いんです」(吉田さん)



「キャベツは切ることで鮮度が落ちやすくなります。葉がやわらかい品種をカットして売ると、葉がすぐシナシナになって長持ちしません。そのためできるだけ硬い葉の品種を選ぶことが多いです。キャベツの硬い食感が好きな人もいると思いますが、生で食べるなら断然、1個買いをおすすめしますね」(吉田さん)

長持ちさせたいなら、「芯」を濡らそう!



丸ごと1個買ったときに気になるのが保存方法。うっかり使い忘れてダメにしないよう、保存のコツも聞きました。

「キャベツは収穫後も生きていて、芯から葉に向かって水分や養分を運ぼうとします。なのでこの芯を乾かさないことが、長持ちの秘訣」(吉田さん)

なんと、吉田さんの家では、畑の作業場にある水槽に、丸のままのキャベツを浮かべて保存することもあるんだとか。
長持ちさせるために、キャベツの芯をくり抜くとか、芯につまようじを刺して成長を止めると聞きますが、芯を残して水につけるとは、驚きです!

でも、家庭で実践するのは難しそう…。

「その場合は、冷蔵庫の冷蔵室で保存すればOKです。芯を濡らしたキッチンペーパーなどで包んでから、さらに濡らした新聞紙などで全体を包んで、ポリ袋などに入れておくと、乾燥を防げますよ」(吉田さん)







「もし葉がしなびてきてしまったら、芯を包丁で薄く削ってから、水につけてみてください。そうすると次第に葉が復活してきますよ」(吉田さん)

葉は、丸のまま1枚1枚剥がして使おう!

丸ごと1個を長持ちさせるには、使い方にもポイントがあるといいます。

「カットすると鮮度がすぐ落ちるので、調理するときは、丸のまま1枚ずつ葉を剥がして使ってください。芯の根元に包丁で切り込みを入れると、スルッと剥がれますよ」(吉田さん)





葉を剥したあとは、芯を薄く削って水につける、または濡らした新聞紙で包むの繰り返し。これで約1か月はもつそうです。

キャベツの葉は1個大体30枚前後。ぜひ丸ごと1個買って、この保存方法と使い方を試してみてくださいね。

吉田農場

吉田智博さん

東京都練馬区で「吉田農場」を営む。1ha(ヘクタール)弱の畑で育てているのは、『サトウくん』などのキャベツのほか、芽キャベツやズッキーニなど、少量多品目。吉田農場で採れた野菜は、農場内の直売所のほか、不定期のマルシェなどで購入可能。マルシェなどへの出店情報や、生産の様子などは、以下をチェック!

●インスタグラム @a.yoshida.farm
https://instagram.com/a.yoshida.farm?utm_medium=copy_link
●ブログ「練馬の農家 吉田さんの畑ブログ」
https://ameblo.jp/tomo0820farmer/