(イラスト:マユボンヌ)

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その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、吉本興業所属の“霊がよく見える”芸人・シークエンスはやとも。『ポップな心霊論』は、そんな彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!

【大阪のホテルで体験した不思議な話】

先週に引き続いて、ホテルで体験した不思議な話を紹介します。

デビューして2年目くらいのとき、大阪の怪談ライブに呼んでもらったことがあります。

事務所は日帰りできるように、深夜バスを手配してくれたんですけど、僕は翌日USJに行きたくて、自腹でホテルに泊まることにしました。

お金がなかったので、超激安ホテルですけどね。

だからしょうがないんですが、行ってみたら治安があんまりよくない場所で。

怖い雰囲気の人がたくさん歩いていたので、ビビリの僕はすぐにチェックインして、早々に寝ることにしたんです。

でも、廊下からドタドタとものすごい足音が聞こえてきて、ぜんぜん眠れないんですよ。

不良が入り込んで鬼ごっこでもしてるのかなと思って、ビビリの僕はただ布団の中で丸まっていました。

とはいえ、あまりにうるさいので、意を決してフロントに連絡したんです。すると「ああ、その階はよく“出る”んですよ」と。

恐る恐るドアを開けると、足音は聞こえるものの、そこには誰もいませんでした。

僕にも姿が見えなかったので、幽霊だったのかどうかわかりませんが、いろんな意味で怖い思いをした夜でした。

【PROFILE】

シークエンスはやとも

1991年生まれ。吉本興業所属。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)などで見せた芸能人の霊視も話題に。自身のYouTubeチャンネルでも心霊話を配信中。本連載をまとめた著書『ヤバい生き霊』(光文社)が発売中。