芥川賞作品の装丁も担当! 今、知っておくべき若手アーティスト
街を歩いて目にしたポスターや、買い物で見かけた商品パッケージなど、生活をしていると思わず足を止めてしまうようなユニークなデザインを見つけることがある。
どんなデザインにも作者がいて、魅力的なデザインには優秀なクリエイターが関わっていることが少なくない。『U35つくるひと事典』(haconiwa編集部編、翔泳社刊)は、さまざまなジャンルで活躍する35歳以下の若手クリエイターに光を当てていく一冊。もしかしたら、「このデザイン、この人だったんだ」という発見があるかもしれない。
■本の世界で躍動する若手クリエイターたち
クリエイターとの接点として一番身近なのは「本の書影」かもしれない。ここ数年で話題になった本、ヒットした本の書影を今注目を集めるクリエイターが手がけていたりする。
第167回芥川賞を受賞した『おいしいごはんが食べられますように』(高瀬隼子著、講談社刊)の書影イラストは、少ない線で「たまごかけご飯」「茶碗」「鍋」など身近なものを描くのが特徴的な小林千秋さん(イラストレーター・グラフィックデザイナー)の手によるもの。
シンプルなのに、個性的。この書影を見れば、次に小林さんのイラストを見た時に同じ作者によるものだとすぐわかるはずだ。
こちらは対照的に太いラインが特徴的なイラストレーター・ミヤザキさんによる『僕は死なない子育てをする: 発達障害と家族の物語』(遠藤光太著、創元社刊)の書影。線の幅と曲線の大胆さが強烈に印象づけられる作風だ。
大前粟生さんの『話がしたいよ』のタイトル画で描かれたakira muraccoさんのイラスト。淡い色使いと中性的なモチーフが現代的だ。電子書籍という発行形式にもマッチしている。
ここで紹介した3作のイラストを描いたのはいずれも35歳以下の若手クリエイター。この世代のクリエイターに注目した理由について、編集を担当した翔泳社の本田麻湖さんは「かねてからZ世代(2022年時点で10代後半から20代前半の世代)の消費行動や嗜好に注目していました。この世代に受けるものを作る人もまた若い世代だろうということで、この本では35歳以下のクリエイターに着目しています。Z世代の方々だけでなく、この世代より上の方でも若い世代に向けて商品開発をしたり、何かを作っている人にも読んでいただけたらと思います」としている。
本書ではイラストだけでなくグラフィックや写真、ファッションや詩まで、多種多様なクリエイションとそれを作り上げたクリエイターが紹介されている。彼らの作品は今後より注目され、さまざまな場所で目にする機会が増えるはず。今のうちに“推し”を見つけておくのもいいかもしれない。
(新刊JP編集部)
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どんなデザインにも作者がいて、魅力的なデザインには優秀なクリエイターが関わっていることが少なくない。『U35つくるひと事典』(haconiwa編集部編、翔泳社刊)は、さまざまなジャンルで活躍する35歳以下の若手クリエイターに光を当てていく一冊。もしかしたら、「このデザイン、この人だったんだ」という発見があるかもしれない。
クリエイターとの接点として一番身近なのは「本の書影」かもしれない。ここ数年で話題になった本、ヒットした本の書影を今注目を集めるクリエイターが手がけていたりする。
第167回芥川賞を受賞した『おいしいごはんが食べられますように』(高瀬隼子著、講談社刊)の書影イラストは、少ない線で「たまごかけご飯」「茶碗」「鍋」など身近なものを描くのが特徴的な小林千秋さん(イラストレーター・グラフィックデザイナー)の手によるもの。
シンプルなのに、個性的。この書影を見れば、次に小林さんのイラストを見た時に同じ作者によるものだとすぐわかるはずだ。
こちらは対照的に太いラインが特徴的なイラストレーター・ミヤザキさんによる『僕は死なない子育てをする: 発達障害と家族の物語』(遠藤光太著、創元社刊)の書影。線の幅と曲線の大胆さが強烈に印象づけられる作風だ。
大前粟生さんの『話がしたいよ』のタイトル画で描かれたakira muraccoさんのイラスト。淡い色使いと中性的なモチーフが現代的だ。電子書籍という発行形式にもマッチしている。
ここで紹介した3作のイラストを描いたのはいずれも35歳以下の若手クリエイター。この世代のクリエイターに注目した理由について、編集を担当した翔泳社の本田麻湖さんは「かねてからZ世代(2022年時点で10代後半から20代前半の世代)の消費行動や嗜好に注目していました。この世代に受けるものを作る人もまた若い世代だろうということで、この本では35歳以下のクリエイターに着目しています。Z世代の方々だけでなく、この世代より上の方でも若い世代に向けて商品開発をしたり、何かを作っている人にも読んでいただけたらと思います」としている。
本書ではイラストだけでなくグラフィックや写真、ファッションや詩まで、多種多様なクリエイションとそれを作り上げたクリエイターが紹介されている。彼らの作品は今後より注目され、さまざまな場所で目にする機会が増えるはず。今のうちに“推し”を見つけておくのもいいかもしれない。
(新刊JP編集部)
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