伝統を受け継ぐ次世代艦 新空母「エンタープライズ」起工 原子力船としては2代目
パイオニアの先代、武勲艦の先々代の名を継ぐ新型艦です。
計画では2028年に就役予定
アメリカの造船大手ハンティントン・インガルス・インダストリーズは2022年8月27日、東海岸のバージニア州ニューポートニューズ市にある、同社ニューポート・ニューズ造船所においてアメリカ海軍の新型空母「エンタープライズ」(CVN-80)の起工式(キール敷設式)を行ったと発表しました。
空母「エンタープライズ」はジェラルド・R・フォード級空母の3番艦として建造され、艦番号はCVN-80が予定されています。艦名は世界初の原子力空母として運用された「エンタープライズ」(CVN-65)に続くもので、アメリカ空母としては、1938(昭和13)年に就役し、幾度となく傷つきながらも第2次世界大戦を生き抜いた「エンタープライズ」(CV-6)から数えて3代目となるとのこと。
ジェラルド・R・フォード級原子力空母の3番艦として建造予定の新型空母「エンタープライズ」のイメージCG(画像:アメリカ海軍)。
ちなみに、アメリカ海軍では「エンタープライズ」は独立戦争時代から使われ続けてきた伝統ある艦名で、初代は1775年にイギリスから捕獲したスループと呼ばれる船団護衛や警備用の艦でした。それから数えて、今回起工したCVN-80は9代目になるそうです。
起工式には、水泳選手でオリンピック金メダリストのケイティ・レデッキー氏が参列、またオンラインによるリモート出席ではあるものの、体操選手でオリンピック金メダリストのシモーネ・バイルズ氏もコメントを寄せ、今回の起工式に花を添えていました。
アメリカ海軍の計画では新空母「エンタープライズ」は2028年に就役する予定です。