朝夕は固定路線バス 昼は「デマンド」 新感覚バス利用者増で本格運行へ バス停激増
ワゴン車じゃなく、いわゆる路線バスです!
茨城交通の路線バスで実証1年 確かな手ごたえ
茨城県高萩市とみちのりホールディングス傘下の茨城交通は2022年8月29日(月)、実証運行中の呼出型最適経路バス「MyRideのるる」について、利用者数が導入前より増加したことから、10月より本格運行に移行すると発表しました。
MyRideのるるの車両(画像:みちのりホールディングス)。
スマートフォンや電話などを通じた利用者の呼び出しにより、AI(人工知能)がバスの最適な経路とダイヤを自動生成し、相乗りでバスを利用できるサービスです。
同様の取り組みは各地で行われていますが、ここでは、朝夕の混雑時間帯のみ定時・定路線のバスとして運行しつつ、日中に「のるる」のサービスへ切り替える点が特徴。車両は中型路線バスです。
提供エリアは高萩市内のおおむね常磐道より東側です。2021年7月の実証開始時点では、既存のポールのあるバス停96箇所でしたが、ポールのない「仮想バス停」を段階的に拡大、2022年8月時点で計237か所となっており、利用者はより自宅などに近い位置から乗ることができます。また、定路線のバスが運行する経路以外にも、仮想バス停が設定されており、エリアをくまなく網羅するようになりました。
その結果、実証前と比べ平日の利用者は約1.3倍に増加、累計登録者数は約1500人に上り、利用者の約2割は自家用車からバスへ移行したそうです。特に、定路線のバスが運行していない区間や、乗り継ぎが不要になる区間での利用が見られるとのこと。
利用者の7割が満足と回答し、また6割は外出の機会が増えた、気軽に外出できるようになったと回答するなど、確かな手ごたえがあるそうです。
10月からの本格運行は、これまでの運行内容が継続されます。バス停237か所、平日は中型バス4台、土休日は2台での運行だそうです。1乗車は大人300円、小人150円で、支払いは降車時の現金もしくは「でんてつハイカード」(旧日立電鉄バスエリアのICカード乗車券)で行います。