ぜんぶ“帆” 甲板に巨大構造物ズラリ 風を全力で味方にする貨物船を発注 商船三井
全部載せとはこのこと?
ウインドチャレンジャー搭載船2隻目のばら積み船に
商船三井は2022年8月10日(水)、風力を船の推進力として活用する硬翼帆(こうよくほ)式風力推進装置「ウインドチャレンジャー」を搭載する貨物船の建造計画を大島造船所(長崎県西海市)と締結したと発表しました。
ウインドチャレンジャーとローターセイルを搭載した貨物船のイメージ(画像:商船三井)。
本船は商船三井ドライバルクが運航し、アメリカのエンビバ社向け木質ペレットを輸送するばら積み船です。ウインドチャレンジャーの搭載は、今年10月に竣工予定のばら積み船に続き2隻目だといいます。
ウインドチャレンジャーは、伸縮可能な帆(硬翼帆)によって、風力エネルギーを推進力に変換する装置。これを搭載することで航行燃料の削減が可能となるため、帆1本あたり約5〜8%のGHG(温室効果ガス)排出削減効果が見込めるそうです。
さらに本船には、風力を活用した“円筒帆”と訳される推進補助装置「ローターセイル」も合わせて搭載する可能性も検討しているそう。このローターセイルは英国Anemoi Marine Technologiesのもので、ウインドチャレンジャーと併用した場合には、平均約20%のGHG削減効果が見込めるといいます。
本船は2024年の竣工予定です。