武尊 世紀の一戦直前心境告白「収入はデビュー時の300倍」「母に1千万円高級車購入」

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K-1史上初の3階級王者で現スーパー・フェザー級王者・武尊(30)。6月19日に東京ドームで行われる、RISE世界フェザー級王者の那須川天心(23)との世紀の一戦まであと2カ月。格闘技界“令和最大のビッグマッチ”を前に、武尊が本誌にだけ、現在の心境から恋愛話、収入事情までを赤裸々に語ってくれた。

ーーまずは、2月に行われたフェザー級王者・軍司泰斗選手(23)とのエキシビションマッチについて、感じたことを教えてください。

「自分の中での今回のエキシビションマッチのテーマは、6月の試合に向けてずっと身体作りをしてきたので、その試合の体重でどれだけ動けるのかを試すことでした。実際、58kgまで落ちず、リカバリー体重である62kgまで戻してどれだけ動けるのかを試してみました。今の身体の大きさだとこれくらいなのかな、ということが自分の中でわかって、そこが課題にもなったし、勉強にもなりましたね。エキシビションマッチは、ある程度打ち合わせをして、怪我のないようにやるんですが、軍司選手は本当の試合のようにやってくれたので感謝しています」

ーーエキシビションマッチで武尊選手が打撃を受けていたことについて、SNSなどで様々な意見がありましたが、こうなることは予想していましたか。

「試合前ということもあって、そこがピックアップされているんですけど、今回は技術的なことよりも軍司選手とやることに意味があると思っていたので、言われることに関しては想定内です。サウスポーの練習をずっとやっていて、右の選手と半年以上やってないんですよ。内容については、パンチをもらっていたけど許容範囲かな、という感じです。(パンチを)もらって、そこからどれだけ詰められるか、というのが自分のファイトスタイルなので」

ーー那須川選手との試合がなかなか決まらなかったとき、どのような思いでしたか。

「悔しい思いと、キツイ思いしかなかったです。でも、それがあったからこそモチベーションを保ち続けることができたし、27〜28歳あたりで試合ができたとして、そこで勝っていたら目標がなくなって30歳まで格闘技をやっていなかったと思うんですよ。そういう意味では、当時は悔しいし苦しいし、ネガティブな気持ちが大きかったですけど、今となってはここまで格闘家としていられることに感謝しかないです。色々ありますが、試合が決まったので勝って証明するだけかな、と思っています。」

■「天心選手というライバルがいたから、その相手に勝つまでは誰にも負けられない」

ーー武尊選手のYouTubeで、天心選手の存在を恨んだこともあったと発言されていましたが、その理由を教えてください。

「恨んだというのも、試合ができればそんなことはなかったんです。試合をやっていないのに比べられたり、むこうは地上波のゴールデンで言いたいことを言っていたのに僕は言えなくて。試合ができないのに言いたい放題言われて、“逃げてる”とか“武尊の方が弱い”とか言われたり。試合をしていたら何を言われても構わないんですが、できていない間、ずっと言われ続けて悔しかったし、天心選手がいなければもっと良い格闘家人生だったかなと思っていた時期もありました。

ただ、先ほども言いましたが、それがあったから今も格闘家でいられているし、まだ戦っていない天心選手というライバルがいたから、その相手に勝つまでは誰にも負けられないという気持ちが強くなり、20歳で負けて、それから勝ち続けてこられたのだと思います」

ーー那須川選手について、尊敬しているところはありますか?

「試合をやる前は“尊敬”という感情はないんですけれど、技術やスピードもそうだし、格闘技スキルの高さは天才的なところはすごいなと思います。あとは、小さい頃から積み上げてきたものもあると思うし、それはやっぱりすごいところだなと純粋に思いますね。」

ーー那須川選手のYouTubeを見ることはありますか。

「見ないですね。試合映像以外のYouTubeは一切見ないです。言葉って言霊ですし、ネガティブな言葉を聞くとマイナスのパワーが働くので、YouTubeなどのネットは基本見ないです。デビューしたての頃や3階級制覇する前は“こんな意見もあるんだ”と見たこともありますが、精神衛生上良くないし、試合にも影響すると思って全く見なくなりました」

ーー那須川選手の対策について、具体的に何をされていますか。

「ボクシングのトレーニングを増やしました。今日も亀田和毅君に来てもらったり、別のボクシングのトレーナーが来てくれたり。和氣慎吾さんや井上尚弥さんのところにも行って、色々な選手からキックの試合でも使えそうな技術を取り入れているところです」

■「死ぬ可能性もあると思ってリングへ。だから試合後のスケジュールは絶対決めない」

ーーもっとも大変なのはやはり減量ですか。

「そうですね、一番は減量です。体重を落とすだけなら良いのですが、落とした状態で自分の良いパフォーマンスができる状態にもっていかないと今回は勝てない試合だと思っています。なので、良いコンディションを保ちながら体重を落とすことが一番のテーマだと思います。」

ーーメンタルも勝敗のポイントでしょうか。

「格闘技の試合において、メンタルは一番大切だと思います。そこが整っていなかったら能力があっても勝てないと思うし、逆に能力が劣っていてもメンタルで上回れば勝てると思っています。試合当日もそうですけど、自分はメンタルでは絶対に負けないと思っています」

ーーメンタルを整えるために日々行っているルーティンはありますか。

「自分の気持ちの持ちようだと思うので、特にないです。試合のモチベーションや、今までやってきたことなど、元々の性格もあると思うので、そこは恵まれていると思います。僕の母は元暴走族で、この人と喧嘩したくないな……と思うこともあるくらい気が強いんです(笑)。負けず嫌いなところとか、一回決めたら曲げないところは、親から譲り受けたと思います。そこは自分の強みですね。ちなみに、姉と妹はおとなしめなのでタイプは違いますが、同じく気が強いと思います」

ーー那須川選手との試合後は、どんな予定を考えていますか。

「試合をやるときは死ぬ可能性もあると思ってリングに上がっているので、試合後のスケジュールは絶対決めないんですよ。色々考えていることはありますが、一旦白紙にして、試合に勝った後に決めようと思ってます。とりあえず6月の試合に勝つだけです」

■「自分の目標は、K-1を地上波ゴールデンタイムに戻すこと」

ーー武尊選手が思う、格闘技界のゴールは何ですか。

「ずっと続くものなので、ゴールはないです。自分の中での目標は、K-1を地上波ゴールデンタイムに戻すことです。K-1が復活したときからそれが目標でしたし、今回の試合は地上波ゴールデン放送になるので、そういう意味ではゴールではあります。ただ、継続することが目標だし、格闘技を野球やサッカー、バスケのようにみんなが憧れるスポーツ業界にしていきたいです。メジャースポーツの中に加えたいですね。ゴールを強いて言うなら、継続して人気があり、夢のある舞台にすることですね」

ーー前回の「WEB女性自身」の取材では、30歳で結婚すると言っていましたよね?

「あの記事が出てから、“私どうですか?”という自己紹介の連絡がめちゃくちゃくるようになりました。(笑)みんなが期待しちゃったみたいです」

ーー実は内緒で結婚していた、なんてことはないですよね……?

「ないです!(笑)」

ーー結婚の予定は先延ばしになったということですか。

「そうですね、予定が狂いました。まずは6月の試合に向けて、減量やメンタル、練習量を考えると、恋愛をする暇が無いという状態なので。色々考えたんですけど、現役中は無理だなと思ったんですよ(苦笑)。現役が終わってから結婚しようかなと……」

ーー今、お相手はいますか?

「いないですね。ずっと探してたんですけど、ちょっと前に占い番組に出演したときに、占い師さんから“あなた今絶対無理だよ!”って言われて。本業の運気がめっちゃ良いみたいで、“本業成功したいんだったら集中した方が良い。結婚は終わってからでも全然間に合うから”と言われて。

その占い師さんによれば、33歳から恋愛の運気がめっちゃ上がって、35歳がピークらしいので、“35歳あたりで結婚する”みたいなんです。ちょっとそれで安心しました。だから、なんかうまくいかないのか……と(笑)。10年くらい本業はうまくいってたので、全部はうまくいかないのかなと納得できました。なので、占い通り、33歳くらいから婚活をスタートするので募集します(笑)」

■「出会ったその日に告白して同棲を始めたことも」

ーー将来的に、お子さんも格闘家になってほしいと思いますか。

「あまり思わないですね。やりたいと言われれば良いですけど、格闘家のことは自分よくわかっているので。体も壊れていくし、特に脳のダメージは回復しないので、勧めはしないです」

ーー結婚したら、どのような夫になっていると思いますか。

「意外と亭主関白なので、女性には家にいてほしいです。格闘家だからこそかもしれないですが、自分の生活に合わせてくれないと無理なので、それでうまくいかなかったこともありました。自分のやることに合わせてくれないと一緒にいられないので。まあ尽くすときは尽くしますけどね(笑)」

ーー尽くすときは、どれくらい尽くすんですか?

「自分がされる喜びより、してあげる喜びの方が大きいタイプなので、喜んでもらうのが好きなんです。プレゼントを渡したり、サプライズをしたりします。例えば、誕生日に旅行をして、部屋に風船とかお祝いグッズを並べたり、ディズニーランドで部屋にミッキーのぬいぐるみをベッドに並べたりしたこともあります」

ーー恋の駆け引きはしますか?

「駆け引きはできないんです。突っ走っちゃうので、めっちゃ好きって思った人には結構引かれますね。過去に28回告白したときは、僕のしつこさでなんとか付き合えましたけど。駆け引きは本当にできないです。20代前半の頃に、出会ったその日に1〜2時間話をして好きだと思った人がいて、その場で告白してそのまま家に連れて帰って同棲したことがあります。いろいろあって2週間〜1か月で別れてしまいましたけれど……(苦笑)」

ーー恋人に“これだけはしてほしくない”ことはありますか。

「怒鳴ったり、ヤンキー口調は嫌いですね。僕の母が怒鳴ったりするので、そういうのはちょっと。反面教師じゃないですけど、嫌だなと思うことはしないので、僕が怒鳴ることはないですね」

■「女子アナに限らず、恋人は昼間に働いている人がいい」

ーー武尊選手のYouTubeで「女子アナと合コンしたい」と言っていましたが、実現できましたか。

「してないです。早くしたいんですけどね(笑)。女子アナの方とは関わったことがないので、知的で夜遊びしないイメージです。女子アナに限らず、不規則な生活ではなく、とにかく昼間に働いてる人が恋人としては良いんです」

ーーちなみに、現在の収入はデビュー当時の何倍になりましたか。

「当時はファイトマネーが少なくて、バイトもしていたのですが、あくまでも予想ですけど、ざっくり言うと300倍にはなってますね(笑)」

ーー300倍の実感はありますか。

「気付いたら貯まっていたという感じですね。格闘技をやっているので飲みに行くこともないし、お金を一気に使うことがないんですよ。もっとたくさん使っていたら稼いでいる実感があるかもしれないのですが。今年は結構収入が上がっちゃうなと思っていたので、実は最近大きい買い物をしました」

ーー何を買われたのですか?

「親にジャガーを買いました。母が車好きで昔からずっとジャガーに乗りたいって言ってたんです。この前、母の誕生日の翌日に祖父が亡くなり、元気が無くなったので、元気になってほしくて買いました。そしたらめっちゃ元気になりました。(笑)。納車はこれからですが、海が近いので潮風に当たらないように、鳥取にジャガー専用のガレージを作っています。ガレージはいくらかかるのかまだわかっていないのですが、車だけで1,000万くらいですね。現役中はまだまだ頑張ろうと思います(笑)」