スマホやネットなどの通信費は月平均で1万円強、現役世代は具体的にいくら?
通信費とは、インターネット、電話、郵送などにかかる費用を指します。現代では、インターネットやスマートフォンはなくてはならない存在になっています。一方で、毎月の通信費がかさんで悩んでいる人もいるのではないでしょうか。今回は、通信費の平均と目安、節約方法について解説します。
通信費とは
一般家庭で通信費の多くを占めるのは、電話、インターネット、郵便等にかかる費用などでしょう。ここでは、それぞれの通信費について解説します。
スマートフォン
スマートフォンは、月々の基本料金以外にも、初回の契約手数料、データ通信料、通話料、保守料金、オプションなどの費用がかかります。
スマートフォンはいまや必須ともいえるアイテムで、小さな子どもを除き1人1台所有するという家庭も多くあるでしょう。しかし、スマートフォンを所有する家族が何人もいれば、それだけ通信費の合計は高くなります。
光回線などの固定回線
固定回線とは、自宅に光回線やケーブルテレビなどの回線を引き、インターネットを使えるようにしたものです。光回線は、基本的にデータ利用量は無制限で、高画質の動画やデータ通信量が多いゲームを楽しみたい人には必須ともいえるものでしょう。
家庭用に固定回線ではなく、持ち運んで使えるモバイルルーターを利用する人もいますが、こちらは利用量に制限のあるプランが一般的です。
手紙や宅配便にかかる送料
手紙の切手や小包の郵送料、宅配便の配送料なども通信費に含まれます。たとえば、年賀状や暑中見舞いのはがき代も通信費に入ります。
宅配便の配送料も通信費であるため、日常的にフリマアプリで不用品を出品している人は、通信費が高くなる傾向にあるでしょう。
通信費の平均
総務省統計局が公表している統計データ「2020年 世帯人員別家計収支」によると、総世帯が毎月支払う通信費の平均額は1万1,323円です。この金額を高いと見るか安いと見るかは、各自の状況によって異なるでしょう。以下に、家族の人数別、世帯主の年齢別や年収別に分けて、通信費の平均金額を紹介します。
家族の人数別通信費の平均
世帯人員別の通信費は以下のとおりです。
ちなみに、世帯主の年齢別の通信費は以下のとおりです。
単身世帯を見ると、1人分の通信費の平均は7,286円です。世帯人数が多ければ、それだけ通信費も高額になっていることがわかります。
1人暮らしの学生や高齢の単身世帯などでは、自宅に固定回線を設置していないケースもあるでしょう。2人以上の世帯では、インターネットの固定回線は家族共有、スマートフォンは家族割引の適用などがあるため、1人あたりの通信費としては家族が多いほうが、割安感があります。
また、世帯主の年齢別で見ると、60歳未満の現役世代の通信費が高いことがわかります。世帯主が70歳以上の世帯では、単身世帯全体の平均よりもやや高いものの、年齢別に分類すると通信費の出費が一番少ないという結果になりました。
世帯年収別通信費の平均
通信費の平均を世帯年収別にすると以下のようになります。
この表より、年収が上がるにつれて通信費も比例して増えていることがわかります。
※参考:総務省統計局「家計調査」
通信費の目安
ここでは、通信費のうち、インターネットや携帯電話にかかる料金の目安や、内訳について解説します。
スマートフォン
スマートフォンの毎月の利用料金は、1人あたり2,000~6,000円であることが一般的です。ただし、通信事業者ごとの契約プランやデータ使用量によっても金額は大幅に異なります。
また、かけ放題やキャッチホン、留守番電話、テザリングなどのさまざまなオプションをつけていれば、一般的な料金よりも高額になるでしょう。格安スマホの場合、データ利用量が少なければ1人あたり1,000円前後で使えるプランも登場しています。
光回線などの固定回線
自宅に設置するインターネットの固定回線は、毎月4,000~6,000円ほどの料金帯が多いようです。自宅に回線を引く場合、戸建てよりもマンションなどの共同住宅のほうが、毎月の料金が安くなります。
固定回線の料金は、スマートフォンや電気・ガスなどとのセットプランで割引になることも多いという点が特徴的です。ただし、固定回線を新たに契約するときは、工事費用や手数料がかかることがあります。
ポケットWi-Fi
ポケットWi-Fiとは、小型で持ち運びできるWi-Fi通信端末機材で、利用料金は、毎月4,000~5,000円くらいです。定額制の固定回線と違いデータ利用量の制限がありますが、出先でノートPCやタブレットなどと接続できます。
また、スマートフォンのモバイル通信の代わりにポケットWi-Fiを利用すれば、スマートフォンのデータの消費量を節約可能です。
通信費を節約するための方法
スマートフォンやインターネットなどの通信費を高いと感じている人もいるでしょう。しかし、契約内容を見直せば、現在の通信費を安くできる可能性があります。以下に、おもな節約方法を解説します。
契約回線を見直す
スマートフォンの場合、大手キャリアから大手キャリアのサブブランドや格安SIMに乗り換えると、毎月の支払額が安くなる可能性があります。
大手キャリアのサブブランドは、スマートフォンの若者向けのニーズに応えたもので、docomoのahamoやauのpovo、SoftBankのY!mobile、LINEMOといったラインナップがあります。20GB程度で、オンラインでの契約や、キャリアメール不要よい、という人ならば大手キャリアよりも安い月額利用量で利用可能です。
また、光回線からポケットWi-Fiに変えるなど、契約回線を見直すことでも通信費が節約可能です。
たとえば光回線をやめ、格安SIMの一番安いプランでポケットWi-Fiを持ち歩く方法にすれば、毎月の通信費を5,000~7,000円ほどに抑えられます。
データ利用容量を節約する
スマートフォンでは、基本的に毎月の利用料金が高くなるほど、使用できるデータ容量が増えるという仕組みとなっています。そのため、データ容量の少ない料金プランに変更すれば、その分通信費を節約可能です。
外出中に動画や映画を視聴しない、大容量データをダウンロードしないといった場合は、少ないデータ利用量のプランで十分でしょう。
大容量のデータ通信は自宅で行い、出先では動画は見ないなどルールを決めれば、無駄にデータ通信量を使用せずに済みます。
契約しているオプションを解約する
オプションは、契約時に細かい説明があっても、しばらくすると内容や機能を忘れてしまうこともあるでしょう。初回キャンペーンなどで、当初は無料で加入したオプションでも、一定期間を経過すると有料になるものもあります。
有料になったことに気がつかず、使わないものに無駄にお金を払っているケースも少なくありません。マイページなどで契約内容を確認し、必要ないオプションは解約することをおすすめします。毎月数百円程度のオプションでも、使わないものや、他で代用できるものに対してお金を使う必要性はないでしょう。
まとめ
家計の通信費の平均は毎月1万1,323円ですが、大手通信事業者でもサブブランドの格安プランの提供が始まるなど、各社で思い切った値下げが行われてきています。契約内容を見直せば節約できる可能性が高いでしょう。
スマートフォンの乗り換えや機種変更時には、店頭で新しい契約内容を聞いても曖昧にしか理解できないものもあるかもしれません。まずは、料金プランや契約内容をよく理解し、本当に必要なものだけに絞ることをおすすめします。