高年収世帯は横浜・川崎に集まる？ 神奈川県内で「年収1,000万円以上の世帯」が多い市区町村
神奈川県は横浜や川崎など日本有数の大都市を有し、高所得世帯が多い県です。では神奈川県内では、どのエリアに高所得者が多く住んでいるのでしょうか。今回は神奈川県の区市町村別に世帯年収の分布を調査し、ランキング化しました。あなたの住む街、気になる街はランクインしているでしょうか。
神奈川県の世帯年収は全国平均より高い？
まずは、神奈川県と全国の世帯年収の分布を比較してみましょう。
神奈川県全体の世帯年収と全国の世帯年収を比較すると、神奈川県のほうが年収300万円未満世帯が少なく、半数以上が世帯年収500万円となっています。
次に、単独世帯と子育て世帯の世帯年収の分布も比較してみましょう。
神奈川県、全国ともに単独世帯の世帯年収の多くは300万円未満ですが、全国平均と比較すると神奈川県は全体的に年収が高い傾向です。
神奈川県内の子育て世帯で最も多いのは、年収700万～1,000万円未満の世帯です。神奈川県内の子育て世帯のうち70.79％が年収500万円以上となっています。
神奈川県内で高収入世帯はどこに多く住んでいる？
続いて、神奈川県内で高収入世帯の割合が多い市区町村のランキングをチェックしてみましょう。ここでは年収1,000万円以上の世帯を高収入世帯としています。区を有している横浜市や川崎市などは区別に記載しました。全世帯での割合のほかに、単独世帯、子育て世帯での割合もそれぞれ紹介します。
神奈川県内で年収1,000万円以上の世帯の割合が最も多いのは横浜市都筑区です。上位には横浜市や川崎市の中心エリアがランクインしている中で、鎌倉市や逗子市もTOP10にランクイン。年収1,500万円以上の世帯の順位を確認すると、逗子市が3位、鎌倉市が4位という結果でした。いずれも富裕層が多く住む高級住宅地を有するエリアです。
神奈川県内で年収1,000万円を超える単独世帯の割合が多いエリアは、横浜市中区です。上位陣には横浜市内の区がずらり。横浜市内にはさまざまな企業の本社や重要な拠点が位置していることもあり、給与が高い単身者が多く住んでいると考えられます。
中区は横浜中華街や港の見える丘公園など、横浜の観光地が多く位置している異国情緒あふれる街。東急東横線をはじめ、複数の路線と相互直通運転を実施しているみなとみらい線によって東京都心へのアクセスも良く、高い利便性から人気を集めています。
世帯年収が1,000万円を超える子育て世帯の割合が最も多いのが、横浜市西区です。西区だけでなく神奈川県全体の子育て世帯は、全国の子育て世帯よりも収入が平均を上回っています。その理由の一つが給与水準の高さにあります。神奈川県内の2人以上の世帯の勤労者世帯の実収入は61万1,076円。全国平均は58万6,149円ですので、給与水準の高さが子育て世帯の収入を底上げしていると考えられます。
神奈川県は全国的にも消費者物価地域差指数（＝地域間の物価水準の差を表すための指数）が高く、東京に次ぐ全国2位です。特に高いのが住居費と教育費。ところが、神奈川県民は高い住居費や教育費などを支払いながらもしっかりと貯蓄をしており、2019年現在の1世帯当たりの貯蓄高は1,862万円。全国平均は1,755万円ですので、神奈川県民はやりくり上手といえそうですね。
出典：「データで見る県勢2021」公益財団法人矢野恒太郎記念館著
まとめ
神奈川県内で高収入世帯の割合が多い市区町村ランキングでは、横浜市や川崎市の中心部、鎌倉市、逗子市などがTOP10に入りました。あなたが暮らしている街や気になる街はランクインしていましたか？ 引っ越しを検討している人はぜひ参考にしてくださいね。
