米酢で手軽&新感覚アレンジ!「さんまとお米のサラダ」【ミシュランシェフのお酢活用術#1】
米酢の風味がポイント!さんまとお米のサラダ
11月の毎週金曜日連載「ミシュランシェフのお酢活用術」では、お酢を使った一品料理をシェフに紹介してもらいます。
第一回は、「さんまとお米のサラダ」です。
レシピを教えてくれたのは、東京 広尾にある「au deco(おでこ)」の掛川シェフ。
※撮影は「Ata」で実施しました
「本連載では材料に合わせて、いろいろなお酢の特徴を活かせるレシピを考えました。
お酢はすっぱさだけでなくまろやかさも特徴で、さらに食材のおいしさを引き出してくれる調味料。ボヤっとした味の輪郭をキュっとしめて、骨格を作ってくれます。お酢の料理が一品あると、食卓が豊かになりますよ。
『さんまとお米のサラダ』は、穀物酢の米酢に合わせて米を使います。マイルドな酸味とさんまから出る青魚ならではのだしがおいしいひと品です」
材料(1~2人前)
さんま……1本分(約70g)
塩……ひとつまみ(さんま下味用)
米……50g
米酢……50cc
赤パプリカ……20g
黄色パプリカ……20g
トマト……25g
レーズン……6g
イタリアンパセリ……2g
粉チーズ……10g
砂糖……5g
塩……ひとつまみ
オリーブオイル(さんまグリル用)……10g
オリーブオイル(仕上げ用)……12g
作り方(6ステップ)
1. 三枚におろしたさんまに塩をふり、フライパンで焼き上げる
さんまは三枚におろして骨を取り、塩をひとつまみふって下味をつけます。
さんまをフライパンに入るサイズにカットしたら、オリーブオイルをひいて皮目から焼いていきます。焼き目がついたらひっくり返し、両面がほどよく焼けたら、米酢をふります。
2. 砂糖、塩を加えて味をなじませる
焼き上がったさんまを調味料ごとボウルに移し、砂糖、塩を加えて味をなじませます。
「さんまが冷えればOKです。ひと晩おいても、味が染みておいしいですよ」
3. お米をゆでこぼし、温かいうちにマリネ液で酸味をつける
沸騰したお湯に米50gを入れ、約10分間(芯が残る程度)ゆで、ザルにあげて水を切っておきます。
「炊いたお米だと粘りが強く、サラダには適しません。さらりとした食感を残すため、ゆで米にしましょう」
お米をボウルに移し、さらに氷を入れたボウルを下に置いて、ゆでたお米を冷やします。
粗熱が取れたら、さんまのマリネ液(2で合わせた調味料類)15ccをお米にかけて、味を染み込ませておきましょう。
4. パプリカを細かく切り、軽くゆでる
赤パプリカ、黄パプリカをさいの目に切り、軽くゆでます。
「パプリカは生のままだと食感が合わないので、3分ほどゆでましょう。お米のほどよく硬い食感を活かすために、それ以外の食材をやわらかくすると料理がまとまるんです」
5. 食材を小さく切る
トマト、レーズン、イタリアンパセリを小さくカットします。
6. すべての材料を混ぜ合わせて、盛り付ける
漬け置きしておいたさんまを、ひと口大にカットします。
3のボウルに、4と5の食材と粉チーズ、オリーブオイルを混ぜ合わせ、塩、こしょうを適量ふって味を調えます
器に盛って、仕上げにお好みですだちをのせれば完成です!
お米を使った新感覚サラダ!
さんまのだしとお酢が、抜群の組み合わせ。ツンとした強い酸味はなく、ほどよくマイルドな味わいです。お米のホロホロとした食感が新感覚!ゆでたお米が粒状のパスタのようになり、主食とはまた違ったおいしさがあります。
調味料も材料もシンプルなのに、旨味がたっぷり感じられます。これがお酢ならではの魅力。
鍋ものや煮込み料理など、単調な味が増えがちな秋冬の食卓も、さっぱりしたお酢料理が一品加わると、全体の味のバランスが整いますよ。
次週は「魚介とグレープフルーツのマリネ」を紹介
取材協力