ラーメン評論家だけじゃない!接客業の女性を苦しめる“教えたがる男たち”

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《ラーメン評論家の入店お断りします ラーメン評論家の方々とお会いしてきましたが、8割が私へマウンティングか言葉のセクハラが酷い人ばかりでした それもあり避けたら裏で中傷される始末 うちにはマイナスしかなかったです》

こうツイートしたのは、かつて『バイトAKB』として活動していた梅澤愛優香さん(24)だ。元アイドルで、現在は3つのラーメン店を経営する梅澤さん。9月24日にTwitterでラーメン評論家からのマウントやセクハラを告発した。

ひどい言動に悩まされた末に、「ラーメン評論家の入店禁止」を決意――。Twitterには梅澤さんを気遣う声が。さらに、こんな“体験談“も相次いでいる。

《若くて可愛い女性はセクハラやマウントの餌食になりやすいよなぁ》
《年下の女性にマウントセクハラとって自覚がないオッサンてほんと困るよねっていう普遍的なやつ》
《日常のなんでもないシーンでいきなりセクハラやマウントがとんでくるっていうことは男性にはわからないと思う》

そう、「女性が、年上男性からのマウントやセクハラの標的にされるのは日常茶飯事」とする声が上がっているのだ。

大学生の頃にコーヒーチェーン店で働いていた女性・Aさん(38)はこう語る。

「常連の中年男性が、店に来るたび、ドリンクの提供カウンターで15分ほど一方的に私に話してきたんです。それも『本場のイタリアでは』『君はまだ若いから知らないと思うけど』なんて“うんちく”ばっかり。上から目線も困りましたが、その方が私に話しかけている間、店のスタッフが1人不足するわけで……。うまく話を切り抜けるにしても年上の男性ですし、毎回不安でいっぱいでした」

■女性にばかりマウントを取る男性客は、店長を見たら帰る

また地方の純喫茶で働く女性・Bさん(29)は「複数の男性客が、自分とマスターを比較してくる」と話す。

「例えばときどき来る方なのですが、席に着くなり『マスターは今日おらんのか?』って。その後、コーヒーを出したら『マスターはこんな味じゃないよ』って言うんです。もともと私は別のお店でずっとコーヒーを出してきましたし、『マスターにも味を認められてここで働いているのに……』って悔しい気持ちになりました。

あとサラリーマンの方で、明らかに私とマスターに対する態度の違うお客様がいます。私が1人で店を回す日はいつもより態度が大きいんです。忙しい時に『食後のコーヒー持ってきて』と言われたのですが、その言い方が『できますか?大丈夫ですか?』って感じの半笑いで。大きな会社に勤めている方なのに残念です」

Bさんは「面倒なことを言う人は、相手が女性だろうと男性だろうとマウントを取ってきます。それでも今までの経験上、『女性の方が言われやすい』と思います」と続ける。都内のカフェに勤務するCさん(30)も「男性の店長を見て、あからさまに帰っちゃう人もいますね」と“女性ばかり標的にする男性客”の存在を教えてくれた。

■「年収上げてから来い!」心の中で闘志を燃やす女性も

マウント被害に遭った際、「黙りながら悩んでいます(Aさん)」「女性だからこういう事をされるんだろうなあ、と思ってしまう(Cさん)」と辛さを押し殺していた3人の女性。

しかし、“反撃“する女性も。不動産関係の会社で接客業務にあたる会社員・Dさん(38)は笑顔満点でこう話す。

「お客様のなかには『資産性が、利回りが』って、一方的にやたら語りたがる方々がいます。でもそういう方って、なぜか年収が足りなくて、住宅ローンで微々たる額しか借りることができないってケースが多いんです(笑)」

そして「最初はニコニコしながら『素晴らしいお考えですねー。さすが!』とか持ち上げる」といい、こう続ける。

「それでも最後に目の前で電卓を叩きながら『お客様のご年収ですと、いま借り入れできる額はこれだけですね!』って数字を見せたら、向こうはグッと黙ります。

『ご希望のお部屋は、あと1,500万円を現金でご用意していただければご購入できます!』なんて追い討ちをかけたらコッチのもの。微笑みながら、心の中で『講釈垂れる前に年収上げてから来ればいいのに……』って思っています(笑)」

■注意すべきはお客だけではない!同僚からのセクハラも

また梅澤さん同様、女性店員たちはセクハラにも悩まされるという。前出のBさんは、こう憤る。

「来店のたび、体の一部を何かしら当ててくるお客様がいます。後ろを通るときに、お尻を触られたことも。最初は偶然かなって思いましたが、わざとだと気づいて……。うまく避けようと思ったら、今度は靴に靴を当ててきました。気持ち悪すぎて、“当たり屋”って呼んでいます」

さらに、彼女たちの“敵”は理不尽なお客だけではない。本来は味方であるはずの、同僚たちにも警戒する必要があるというのだ。都内の純喫茶に勤務していたEさん(29)はこう話す。

「男性のマスターが、女性スタッフのことを『アイツは胸がデカい』ってイヤらしくいうのは当たり前。私も着ている服を観察されたり、感想を言われたりしました。

キッチンのおじさんには『今日はこの後、旦那さんとどこか出かけるの?』『旦那さんの誕生日プレゼントに何をあげるの?』なんて、プライベートのことをたくさん訊かれました。これも立派なセクハラだと思います。渋々答えたら、今度は『デートもプレゼントも、共働きだからできるんだ』って嫌味みたいにグチグチ言われて……。『ほんと何だったんだろう』って店を辞めた今でも思いますね」

マウントやセクハラを恐れることなく働きたい女性たち。彼女たちのために、“教えたがる男たち“は自らの言動を省みる必要があるはずだ。