ミュージカルに挑戦する瀬戸康史さん。「こんな世の中だからこそSNSは大事」
現在放送中のドラマ『男コピーライター、育休をとる。』の主演を務め、この夏に上演される『日本の歴史』で、初めての本格ミュージカルに挑む瀬戸康史さん。7人のキャストだけで60人もの役を演じ分ける醍醐味や、心を整える習慣を明かしてくれました。
瀬戸康史さんインタビュー
「観た人がハッピーになれるミュージカル。僕自身が観客として観たときも、帰り道には思わず劇中歌を口ずさんでいたほどです」
今のような状況だからこそ、こういう前向きな作品が必要、と力を込めて瀬戸康史さんが語るのは、7月から始まった三谷幸喜さんの脚本・演出によるミュージカル『日本の歴史』のこと。卑弥呼の時代から太平洋戦争まで1700年にわたる歴史を時間半で描く物語で、出演者は7人で60人以上に上る歴史上の人物を演じ分けることになります。
三谷幸喜さん脚本・演出のミュージカルで10人以上の役を演じる瀬戸さん「楽しみながら挑戦したい」
「1つの作品で10人以上もの役を演じられるのは、役者としてはとてもワクワクします。衣装の早替えもあるので大変だろうけど、そこも楽しみながら演じたいです。僕はそれほど歴史に詳しくありませんが、作品を通じて学べたらいいですよね。歴史を知ると、『今の自分と同じようなことで当時の人も悩んでたのかな? それなら、まぁいいか』と思えるのもおもしろいところだと思います」
三谷幸喜さんの演出作品に参加するのは、昨年上演された舞台『23階の笑い』に続いて2回目。
「三谷さんって、役者に対する愛が半端じゃないんです。稽古中もみんなをよく見ていて、人をいじるのが大好き。そうやって相手の魅力を引き出したり、緊張した雰囲気を和らげているんですよね」
さらに、コロナ禍における演出家としての姿勢を目の当たりにして、三谷さんへの信頼も高まったと瀬戸さんは話します。
「去年の『大地』という舞台のとき、三谷さんはソーシャルディスタンスをうまく生かした演出をされていて。今の状況だとやっぱり弱腰になってしまいがちだけど、三谷さんは負けずに新しいものを生み出そうとしている。そういう姿を見ると、『この人についていけば大丈夫』と思えます」
公演は月ですが、じつは「暑いのが苦手」と瀬戸さん。夏を乗りきる秘訣はあるのでしょうか。
「暑さでイライラしてきたら、秒数えて待つ。そうすると気持ちがきり替わります。“病は気から”じゃないですが、心の中でネガティブなものを吹き飛ばすのって大事ですよね。僕は舞台に出る直前も、頭で小川が流れている様子を想像するんです。そこに笹でつくった舟を浮かべて、不安な気持ちを乗せて流すと、落ち着いて失敗もしなくなる気がします」
プライベートでは絵を描くのが好きで、以前オリジナルの塗り絵を発表したこともある瀬戸さん。昨年はたびたびインスタグラムに趣味のイラストをアップして、多くの人を楽しませてくれました。
「描くものはその日の気分で決めます。たとえば自分のスマホに入っている音楽をシャッフルで流して、かかった曲のタイトルが『目覚めの○○』だったら、『目覚め』というテーマで描いたりすることも。最近は時間がとれていないので、またなにか描きたいですね」
「SNSのつながりに、僕も助けられています」(瀬戸さん)
あわただしく過ごすなか、貴重な「無になれる時間」を過ごせるのも、瀬戸さんにとっての魅力。
「映画を観ても、本を読んでも、どこか“仕事脳”になっているんですけど、絵を描くときは無心になれる。気づいたら何時間もたっている、ということも多いんです。それがちょうどいいリフレッシュになっています」
SNSに届いた反響は、瀬戸さんが人とのつながりの大切さを考えるきっかけにもなったそう。
「今までは直接顔を合わせないと、感情を細かいニュアンスまで伝えるのは難しいと思っていたんです。でもこういう世の中ではSNSってめっちゃ大事だな、って思いますね。気持ちが助かっている人も多いだろうし、僕もSNSのようなツールがなかったら、個人ではなにもできなかっただろうから」
以前とは勝手が異なるコロナ禍の稽古でも、「楽しみです」という声が励みになっていると話す瀬戸さん。悩みや不安も吹き飛ばすような、楽しいお芝居を届けてくれるに違いありません。
1988年生まれ、福岡県出身。2005年デビュー。ドラマに映画、舞台と幅広く活躍。主演ドラマ『男コピーライター、育休をとる。』(毎週金曜夜11:00〜・全6回・WOWOWほか)が放送中。7月6日より舞台『日本の歴史』に出演しているほか、12月に主演舞台『彼女を笑う人がいても』(仮題)を控える
瀬戸康史さんインタビュー
瀬戸康史さんインタビュー。「楽しみです」という声が、励みになっています
「観た人がハッピーになれるミュージカル。僕自身が観客として観たときも、帰り道には思わず劇中歌を口ずさんでいたほどです」
●演じる役は10人以上。楽しみながら挑戦したい
三谷幸喜さん脚本・演出のミュージカルで10人以上の役を演じる瀬戸さん「楽しみながら挑戦したい」
「1つの作品で10人以上もの役を演じられるのは、役者としてはとてもワクワクします。衣装の早替えもあるので大変だろうけど、そこも楽しみながら演じたいです。僕はそれほど歴史に詳しくありませんが、作品を通じて学べたらいいですよね。歴史を知ると、『今の自分と同じようなことで当時の人も悩んでたのかな? それなら、まぁいいか』と思えるのもおもしろいところだと思います」
●三谷幸喜さんは、役者への愛情が“半端じゃない”人
三谷幸喜さんの演出作品に参加するのは、昨年上演された舞台『23階の笑い』に続いて2回目。
「三谷さんって、役者に対する愛が半端じゃないんです。稽古中もみんなをよく見ていて、人をいじるのが大好き。そうやって相手の魅力を引き出したり、緊張した雰囲気を和らげているんですよね」
さらに、コロナ禍における演出家としての姿勢を目の当たりにして、三谷さんへの信頼も高まったと瀬戸さんは話します。
「去年の『大地』という舞台のとき、三谷さんはソーシャルディスタンスをうまく生かした演出をされていて。今の状況だとやっぱり弱腰になってしまいがちだけど、三谷さんは負けずに新しいものを生み出そうとしている。そういう姿を見ると、『この人についていけば大丈夫』と思えます」
●趣味の絵を描く時間は、唯一無心になれるんです
公演は月ですが、じつは「暑いのが苦手」と瀬戸さん。夏を乗りきる秘訣はあるのでしょうか。
「暑さでイライラしてきたら、秒数えて待つ。そうすると気持ちがきり替わります。“病は気から”じゃないですが、心の中でネガティブなものを吹き飛ばすのって大事ですよね。僕は舞台に出る直前も、頭で小川が流れている様子を想像するんです。そこに笹でつくった舟を浮かべて、不安な気持ちを乗せて流すと、落ち着いて失敗もしなくなる気がします」
プライベートでは絵を描くのが好きで、以前オリジナルの塗り絵を発表したこともある瀬戸さん。昨年はたびたびインスタグラムに趣味のイラストをアップして、多くの人を楽しませてくれました。
「描くものはその日の気分で決めます。たとえば自分のスマホに入っている音楽をシャッフルで流して、かかった曲のタイトルが『目覚めの○○』だったら、『目覚め』というテーマで描いたりすることも。最近は時間がとれていないので、またなにか描きたいですね」
「SNSのつながりに、僕も助けられています」(瀬戸さん)
あわただしく過ごすなか、貴重な「無になれる時間」を過ごせるのも、瀬戸さんにとっての魅力。
「映画を観ても、本を読んでも、どこか“仕事脳”になっているんですけど、絵を描くときは無心になれる。気づいたら何時間もたっている、ということも多いんです。それがちょうどいいリフレッシュになっています」
SNSに届いた反響は、瀬戸さんが人とのつながりの大切さを考えるきっかけにもなったそう。
「今までは直接顔を合わせないと、感情を細かいニュアンスまで伝えるのは難しいと思っていたんです。でもこういう世の中ではSNSってめっちゃ大事だな、って思いますね。気持ちが助かっている人も多いだろうし、僕もSNSのようなツールがなかったら、個人ではなにもできなかっただろうから」
以前とは勝手が異なるコロナ禍の稽古でも、「楽しみです」という声が励みになっていると話す瀬戸さん。悩みや不安も吹き飛ばすような、楽しいお芝居を届けてくれるに違いありません。
【瀬戸康史さん】
1988年生まれ、福岡県出身。2005年デビュー。ドラマに映画、舞台と幅広く活躍。主演ドラマ『男コピーライター、育休をとる。』(毎週金曜夜11:00〜・全6回・WOWOWほか)が放送中。7月6日より舞台『日本の歴史』に出演しているほか、12月に主演舞台『彼女を笑う人がいても』(仮題)を控える