更年期を前向きに過ごすために。自分に合った婦人科の選び方
40代50代になり、だるさを感じたり、やる気が出なかったりすることはありませんか? 体や心の不調の原因が、女性ホルモン(エストロゲン)の減少による場合、一般的な検査では異常がみられないことがあります。
「『どこに相談すればいいの…』と心細くなったとき、頼りになるのが更年期に理解の深い婦人科です。更年期症状がつらくなってから、自分に合う婦人科を探すことは、意外と骨の折れる仕事です。更年期が近づいてきたら、婦人科検診などを通じて、自分に合う婦人科を探してみましょう」と話すのは、メノポーズカウンセラーの資格をもち、更年期にまつわる記事や書籍制作にも携わる編集・ライターの満留礼子さん。
自分に合う婦人科の見つけ方、自身の更年期体験を通して実感したことについて教えてもらいました。
つらいときは一人で抱えずに。かかりつけの婦人科を見つけて(※写真はイメージです。以下同)
女性の体と心は、ライフサイクル(小児期、思春期、性成熟期、更年期、老年期)を経て、大きく変化していきます。とくに更年期(おおむね45〜55歳)は、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少によって、不調が現れやすい時期です。
だれにでも更年期は訪れますが、初めてのことに戸惑うこともあります。そんなとき、そばで伴走してくれたり、灯台のように進む方向を示してくれたりするのが、更年期に理解の深い婦人科です。
婦人科は、更年期はもちろん、女性の健康を生涯にわたって総合的にサポートしてくれる存在です。気軽に相談できて、つらい症状があれば、それを和らげる治療方針を立ててくれる…。そんなかかりつけの婦人科をもっていると、いざというときにとても頼りになります。
婦人科のなかでも、「更年期外来」「女性外来」といった看板を掲げている婦人科は、積極的に更年期の治療をしていると考えられます。
更年期のつらい症状を抱えながら、自分に合う婦人科を探すことは、大変なことも。また、相性もありますので、自分に合う婦人科が一度で見つかるとも限りません。
ですので、更年期が近づいてきたら(月経に変化が現れる前に)、婦人科検診などを利用して、自分に合う婦人科を探しはじめましょう。相談しやすい、治療の選択肢が多い、予約制で待ち時間が短い、病院の雰囲気が自分と合う、自宅や会社から近く通いやすいなど、自分に合うポイントはひとりひとり異なります。
病院の様子を知りたいときは、ホームページで診療内容などを確認したり、口コミ、書籍、雑誌なども参考にしたりして情報を集めてみましょう。友人など親しい人がかかっている病院もいいと思いますし、電話やメールで事前に問い合わせてみるのもひとつです。
そして、年に1度は健康診断や人間ドックを受けて、自分の健康状態を把握しておくことも大切。婦人科で診察する際、体や心の変化や不調が、更年期によるものだと見極めやすくなります。
<診察前に簡単に予習しておく>
診察時間は限られていますから、事前に更年期についての基礎知識(女性ホルモンが体と心に与える影響や更年期の不調が現れるしくみなど)を、書籍などを通じて簡単にでも予習しておくと、医師の説明が理解しやすくなります。
<予約時に事前に必要なものを確認する>
また、予約のときなどに、診察当日に必要なものを事前に聞いておきましょう。更年期は、閉経を挟む10年のほどの期間のことをいいますが、閉経が近づいているかどうかは、月経不順が目安のひとつになります。
月経の記録(月経周期、最終月経開始日)、既往歴(過去にかかった病気)も確認し、お薬手帳も忘れずに。基礎体温表(1か月程度)をつけていれば、持参しましょう。
更年期はいろいろな不調が現れやすい時期ですが、最も気になっている症状を把握しておくことも大切です。いちばん和らげたい症状をメモして持参すれば、医師へ自分の想いを伝えやすくなり、伝え忘れも防げます。
医師は、問診とさまざまな検査を組み合わせて、不調が更年期(女性ホルモン・エストロゲンの減少)によるものかどうかを見極めて、患者本人がいちばん気になっている症状を和らげるための治療方針を立ててくれます。
治療法には、ホルモン補充療法(HRT)、漢方薬、カウンセリングなど、いろいろな方法があります。どの治療法を選ぶかは自分自身(患者本人)ですから、わからないことやリスクについては素直に質問をして、納得して治療することが大切です。
更年期症状については勉強してはいたものの、実際に倦怠感やホットフラッシュなどを経験してみると、家事がはかどらなかったり、眠りの質が落ちたりして、不安になることがありました。セルフケアだけでは難しい…と感じて、無理をせずに婦人科を受診しました。
婦人科で先生に、うなずきながら丁寧に耳を傾けてもらえたときは、自分がつらいと感じている症状を理解してもらえたうれしさでほっとしました。問診、検査を経て、私の場合は、漢方薬を選択しましたが、「今感じているこの不調を和らげる方法がある」ということ、そして、つらくなったら相談できる場所があるということに、とても勇気づけられました。
※あくまでも個人の感想です。
●教えてくれた人
ライター、編集者。暮らしをテーマにした書籍、雑誌記事、広告の制作に携わる傍ら、メノポーズ(更年期)に関して適切な情報を持ち、更年期のヘルスケアについて医療・患者の間に立って考えるメノポーズカウンセラー(「NPO法人更年期と加齢のヘルスケア」認定)の資格を取得。更年期に関する記事、書籍制作にも多く関わる。
「『どこに相談すればいいの…』と心細くなったとき、頼りになるのが更年期に理解の深い婦人科です。更年期症状がつらくなってから、自分に合う婦人科を探すことは、意外と骨の折れる仕事です。更年期が近づいてきたら、婦人科検診などを通じて、自分に合う婦人科を探してみましょう」と話すのは、メノポーズカウンセラーの資格をもち、更年期にまつわる記事や書籍制作にも携わる編集・ライターの満留礼子さん。
つらいときは一人で抱えずに。かかりつけの婦人科を見つけて(※写真はイメージです。以下同)
更年期に理解の深い婦人科は強い味方に。自分に合ったかかりつけを見つけて
女性の体と心は、ライフサイクル(小児期、思春期、性成熟期、更年期、老年期)を経て、大きく変化していきます。とくに更年期(おおむね45〜55歳)は、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少によって、不調が現れやすい時期です。
だれにでも更年期は訪れますが、初めてのことに戸惑うこともあります。そんなとき、そばで伴走してくれたり、灯台のように進む方向を示してくれたりするのが、更年期に理解の深い婦人科です。
●かかりつけの婦人科が必要な理由、探す際のポイントは?
婦人科は、更年期はもちろん、女性の健康を生涯にわたって総合的にサポートしてくれる存在です。気軽に相談できて、つらい症状があれば、それを和らげる治療方針を立ててくれる…。そんなかかりつけの婦人科をもっていると、いざというときにとても頼りになります。
婦人科のなかでも、「更年期外来」「女性外来」といった看板を掲げている婦人科は、積極的に更年期の治療をしていると考えられます。
更年期のつらい症状を抱えながら、自分に合う婦人科を探すことは、大変なことも。また、相性もありますので、自分に合う婦人科が一度で見つかるとも限りません。
ですので、更年期が近づいてきたら(月経に変化が現れる前に)、婦人科検診などを利用して、自分に合う婦人科を探しはじめましょう。相談しやすい、治療の選択肢が多い、予約制で待ち時間が短い、病院の雰囲気が自分と合う、自宅や会社から近く通いやすいなど、自分に合うポイントはひとりひとり異なります。
病院の様子を知りたいときは、ホームページで診療内容などを確認したり、口コミ、書籍、雑誌なども参考にしたりして情報を集めてみましょう。友人など親しい人がかかっている病院もいいと思いますし、電話やメールで事前に問い合わせてみるのもひとつです。
そして、年に1度は健康診断や人間ドックを受けて、自分の健康状態を把握しておくことも大切。婦人科で診察する際、体や心の変化や不調が、更年期によるものだと見極めやすくなります。
●婦人科を受診する前にやっておくとおすすめなこと
<診察前に簡単に予習しておく>
診察時間は限られていますから、事前に更年期についての基礎知識(女性ホルモンが体と心に与える影響や更年期の不調が現れるしくみなど)を、書籍などを通じて簡単にでも予習しておくと、医師の説明が理解しやすくなります。
<予約時に事前に必要なものを確認する>
また、予約のときなどに、診察当日に必要なものを事前に聞いておきましょう。更年期は、閉経を挟む10年のほどの期間のことをいいますが、閉経が近づいているかどうかは、月経不順が目安のひとつになります。
月経の記録(月経周期、最終月経開始日)、既往歴(過去にかかった病気)も確認し、お薬手帳も忘れずに。基礎体温表(1か月程度)をつけていれば、持参しましょう。
更年期はいろいろな不調が現れやすい時期ですが、最も気になっている症状を把握しておくことも大切です。いちばん和らげたい症状をメモして持参すれば、医師へ自分の想いを伝えやすくなり、伝え忘れも防げます。
<婦人科での診察の流れ>
予約
↓
診察当日に問診票に記入
↓
問診
↓
診察(必要に応じて内診や超音波、血液検査、尿検査などさまざまな検査を行う)
↓
当日か2〜3週間後の再診日に検査結果の説明・治療方針の相談
※あくまでも一例です
予約
↓
診察当日に問診票に記入
↓
問診
↓
診察(必要に応じて内診や超音波、血液検査、尿検査などさまざまな検査を行う)
↓
当日か2〜3週間後の再診日に検査結果の説明・治療方針の相談
※あくまでも一例です
医師は、問診とさまざまな検査を組み合わせて、不調が更年期(女性ホルモン・エストロゲンの減少)によるものかどうかを見極めて、患者本人がいちばん気になっている症状を和らげるための治療方針を立ててくれます。
治療法には、ホルモン補充療法(HRT)、漢方薬、カウンセリングなど、いろいろな方法があります。どの治療法を選ぶかは自分自身(患者本人)ですから、わからないことやリスクについては素直に質問をして、納得して治療することが大切です。
●ライターの更年期時の婦人科体験
更年期症状については勉強してはいたものの、実際に倦怠感やホットフラッシュなどを経験してみると、家事がはかどらなかったり、眠りの質が落ちたりして、不安になることがありました。セルフケアだけでは難しい…と感じて、無理をせずに婦人科を受診しました。
婦人科で先生に、うなずきながら丁寧に耳を傾けてもらえたときは、自分がつらいと感じている症状を理解してもらえたうれしさでほっとしました。問診、検査を経て、私の場合は、漢方薬を選択しましたが、「今感じているこの不調を和らげる方法がある」ということ、そして、つらくなったら相談できる場所があるということに、とても勇気づけられました。
※あくまでも個人の感想です。
●教えてくれた人
【満留礼子(みつどめ・れいこ)さん】
ライター、編集者。暮らしをテーマにした書籍、雑誌記事、広告の制作に携わる傍ら、メノポーズ(更年期)に関して適切な情報を持ち、更年期のヘルスケアについて医療・患者の間に立って考えるメノポーズカウンセラー(「NPO法人更年期と加齢のヘルスケア」認定)の資格を取得。更年期に関する記事、書籍制作にも多く関わる。