足利銀行と茨城県の常陽銀行を傘下に置くめぶきフィナンシャルグループは昨年度の決算を発表しました。

大幅な経費削減に成功し、コロナ禍においてもグループ、足利銀行単体ともに純利益が前の年度を上回りました。

発表によりますと足利銀行単体では昨年度、事業全体で得た利益を示す経常利益が199億900万円で前の年度を35億7400万円上回りました。

最終的な利益にあたる純利益は176億6400万円で64億1900万円増えました。

本業のもうけとなるコア業務純益は53億3900万円増の296億8100万円となっています。

一方、常陽銀行などを含めたグループ全体の決算は、経常利益が前の年度から9億円増えて541億円、純利益は364億円で、わずかに増えました。

コア業務純益は694億円で33億円増えています。

その主な要因として、コロナ禍においても顧客企業へのコンサルティング事業がうまくいったことやデジタル化や店舗の再編など経営統合による構造改革が前倒しで進み、経費が48億円減ったことをあげています。

その一方で、貸し出し金が返ってこない場合のリスクに対応する費用の信用コストはコロナの影響で増えています。

今年度はワクチン接種の進展でコロナは徐々に収束し、経済活動は回復に向かうと見ていますが業種によっては厳しい状況が続くことを想定していて、経常利益が550億円、純利益は380億円で控えめな業績予想となっています。