水原希子&さとうほなみ「離れられなかった」 中村珍の漫画「羣青」映画化で役とシンクロ
女優の水原希子とさとうほなみが13日、都内で行われたNetflix映画『彼女』の配信直前イベントに登壇。この日は、廣木隆一監督も来場しており、水原とさとうは、本編の流れ通りに撮影する順撮りだったからこそ役を生きられたと感謝しきりだった。水原は「最後の方は離れられなくなるんです。それはレイと七恵としてもそうだし、役とリンクして、わたしとほなみちゃんとしてもそうだった」と現場での様子を振り返った。
中村珍の漫画「羣青」を映画化した本作は、自由気ままに見えて同性愛者であることを家族に言えず生きづらさを感じている永澤レイ(水原)と、夫から壮絶なDVを受け人生に絶望している篠田七恵(さとう)の逃避行を描くロードムービー。水原、さとうは本作で共に映画初主演を果たした。
高校時代から思いを寄せる七恵のために殺人まで犯すレイ役について、水原は「かなりチャレンジングになると思った」そうで、「果たして演じることができるのかな? という気持ちに押し潰されながらも、役者として挑戦してみたいと思いました」とオファー時を回顧。さとうは、もともと原作のファンであること、廣木監督が手掛けるということを聞いて「単純にうれしかったです」と心が弾んだことを明かした。
撮影は順撮りで行われたため、水原は「(レイとして)ピュアな状態で生きることができたし、その中で感じていた葛藤や苦しさ、喜びが本当にピュアに表れていました。役を生きるところに行けました」と廣木監督に感謝を示した。さとうも「二人の関係性が変化していく中で、わたし(七恵)にはレイが必要なんだと感じるところが多々あって、それは順撮りでできたからこそ。わたし自身も希子ちゃんがいないと成り立たないという精神状態まで行けました」と打ち明けた。
すると水原は、役とリンクしていたことを明かし「カメラが回っていないときも、ずっとくっついたり、手を握ったり、抱き合ったり、それくらい近い距離感で離れられなかった」と説明。さとうも大きくなずいた。
水原は、撮影のために免許を取得したことも告白。「ロードムービーで免許を持っていないって無理があると思って、23日くらいで頑張って取った」そうだが、「お芝居をしながらの運転は難しくて、わたしより、ほなみちゃんがヒヤヒヤしていたんじゃないかな……」と、さとうを思いやった。さとうは「すごい怖かったです(笑)」とぶっちゃけると、レイが運転する大型バイクに乗るシーンも「グラグラ」して不安を覚えたことを吐露。水原は、「ヒールを履いてるんですよ。それで運転するのはかなり……(難しかった)」と釈明しつつ、「そのおかげですごい格好いい画、いっぱい撮れてますよね」と廣木監督に確認。廣木監督は「本当に」と認める一方、「初心者でBMWなんて普通はあり得ない」と劇中で高級車を乗り回していたことを思い返して笑っていた。(錦怜那)
Netflix映画『彼女』は4月15日、全世界同時独占配信