これさえあればOK!プロ推薦のコーヒーグッズ11選【おうちコーヒーのいろは vol.3】

教えてくれる人

その1. コーヒーグッズの有無で味に影響は出るの?

ドリップポットは自宅の電気ポットで代用したり、豆は挽いたものを事前に購入したりできますが、それでもやっぱりコーヒーグッズは必要なのでしょうか?素朴な疑問をぶつけてみました。

ビバ中川さん:
「初心者がコーヒーグッズを取り入れるメリットは、味が安定しやすい点です。ドリップポットは注ぎ口が細いので、狙ったところに確実にお湯を落とせます。

初心者にありがちなのが、コーヒー全体にお湯を行き渡らせようとするあまりコーヒーペーパーにもお湯をかけてしまうこと。コーヒーを通らないお湯は味が薄くなったり雑味が出たりする原因になります」

ビバ中川さん:
「そして、初心者の方にぜひ取り入れてほしいのがコーヒーミル!コーヒー豆は多孔質構造になっており、なかの小さな穴にコーヒーのオイルやアロマなどがたくさん詰まっています。

コーヒー豆を挽くと真っ先に抜けていくのはアロマ。味わいが変わる原因にもなります。大げさではなくコーヒーミルがあるだけで人生が変わるくらい、挽きたてのおいしさは格別です」

その2. コーヒーグッズを集めるための初期費用は?

ドリッパーにコーヒーミルなどコーヒーグッズはさまざまあり、何を買えばいいかわからないという人もいますよね。ハンドドリップに必要な道具についてお聞きしました。

ビバ中川さん:
「主にそろえておきたいのは、お湯を注ぐ専用のポットであるドリップポット、抽出器具のドリッパー、抽出したコーヒーを受け止めるサーバー、コーヒー豆を細かく挽くコーヒーミルの4点です。

製品にもよりますが、すべての器具をそろえると、初期費用はだいたい2万円程度。ただし必ずしもすべての器具が必要なわけではなく、状況に応じてそろえるとよいと思います」

ビバ中川さん:
「例えば1杯分のコーヒーしか淹れない場合は、マグカップに直接ドリッパーをセットしてもよいです。

ただしコーヒーは最初に抽出したものは味が濃く、最後は薄くなるため、2杯分以上淹れる場合はサーバーがあったほうが便利です。マグカップにそそぐ前に、サーバーを揺らして撹拌させると濃度が均一になります」

その3. プロの目から見たおすすめのコーヒーグッズは?

最後にビバ中川さんおすすめのコーヒーグッズを紹介いただきました。

コーヒーポット

ビバ中川さん:
「まずコーヒーポットからご紹介します。私のおすすめはKalita(カリタ)のペリカン。コーヒーポットというと細長い注ぎ口をイメージする方が多いと思いますが、このポットはペリカンのくちばしのような形をした注ぎ口が特徴なんです」

ビバ中川さん:
「細長いだけの注ぎ口だと空気の抜け道がない分、お湯の戻りが少し遅くなります。

ペリカンなら注ぎ口のおかげで安定して細く注げるだけでなく、湯止まりがとてもいいんです。注ぐのを止めたいときにピタッと止められるので、初心者にとっては使いやすいでしょう」

コーヒードリッパー

ビバ中川さん:
「続いては、コーヒードリッパー。ドリップってむずかしいイメージがあると思いますが、ドリッパーにサポートしてもらえば意外と簡単にできるんですよ」

ビバ中川さん:
「Melitta(メリタ)のアロマフィルターは、抽出口と呼ばれる穴が小さいうえに、ひとつしかありません。

なかなかお湯が落ちないので、一気にお湯を全部入れて待つだけでOK。しかも抽出口が少し高い位置にあるため、えぐみを落とさず毎回おいしいコーヒーが淹れられるんです。

ちょうど1杯分用のサイズなので、使い勝手もよいですよ」

ビバ中川さん:
「HARIO(ハリオ)のガラス製ドリッパーもおすすめ。下部に小さな鉄球が仕込まれていて、スイッチを切り替えると抽出口をふさげます。ドリップ中にお湯がまったく落ちないので、毎回お湯の量を一定に保つことができるのです。

1分置いてスイッチを切り替えれば、均等に圧をかけながら抽出可能なため、味がブレずにプロのような仕上がりになります」

コーヒーサーバー

ビバ中川さん:
「コーヒーサーバーは匂い移りがしないガラス製がおすすめ。おしゃれなデザインのものが多く、残量がわかりやすいので使いやすいと思います」

ビバ中川さん:
「とくにTORCH(トーチ)のコーヒーサーバーは目盛りがなくて、シンプルなところが気に入っています。下部の突端まででちょうど200mlという設計で、機能美に優れているんです」

コーヒーミル

ビバ中川さん:
「最後にコーヒーミルをご紹介しますが、まず手動タイプと電動タイプのどちらが自分に向いているかを考えましょう。

手動は楽しさがありますが、毎回手で挽くのはけっこう大変ですよね。電動タイプは手軽ですが、据え置き型でサイズが大きいものが多いので、置き場所を考えてから選ぶとよいです。キッチンをすっきりさせたい人はコードレスタイプが最適」

ビバ中川さん:
「せっかくだから手動タイプを取り入れたい!という人に勧めたいのが、PORLEX(ポーレックス)のコーヒーミル。挽くときの粗さも、調節ネジで簡単に変更できます。力を入れずに回せるので、女性でも使いやすいミルですよ。

水洗いできるので清潔に使えますし、コーヒーの風味を損ないません。コーヒーは微粉でも酸化してしまうので、ミルに粉が残っていると雑味を生み出す原因になってしまうのです」

お気に入りのコーヒーグッズで楽しさも味わいも変わる!

プロ推薦のコーヒーグッズを取り入れれば、初めてでも技術いらずでおいしいコーヒーが楽しめますよ。何よりお気に入りのグッズに囲まれていれば、コーヒータイムがプレミアムな時間に生まれ変わるはずです。

さて、最後の第4弾はおいしいコーヒーの淹れ方を伝授していただきます!これまでのポイントを振り返って、コーヒーを完全にマスターしちゃいましょう♪

取材・文/大瀧亜友美(macaroniライター)
写真/實重かおり(macaroni編集部)