今こそカレーの聖地へ。アップデートし続ける「神田」の注目8店【カレー最前線 #10】
アップデートし続ける、カレーの聖地「神田」
東京を代表する“カレーの聖地”と言われる神田エリア。その中心は「エチオピア」「共栄堂」「ボンディ」などの老舗名店がひしめく神保町ですが、実はその東側、淡路町からJR神田駅にかけての地域にも個性的なお店がどんどん増えてきているのです。
1. さらに磨きがかかった「ダルバートシャンティ」
もともと東京・学芸大学で、ネパールの定食「ダルバート」を提供していた「シャンティ」。2019年にいったん閉店し、溝の口での期間限定営業を経て2020年2月14日、神田に移転しました。今までのおいしさを、さらにブラッシュアップ。
シェフのゴルさんは勉強熱心で、時間を見つけては東京や関西のネパール料理を食べ歩いている様子。ネパール現地の味を踏まえたうえで、さらに日本食材を活かすアレンジを効かせています。
ダルバートセット
「ダルバート」は「豆スープ=ダル」と「ご飯=バート」を軸に、カレーや副菜を合わせたネパールの定食。「ダルバートシャンティ」では、バスマティ米と日本米を合わせたライスに、日によって変わるダルスープ、カレー、副菜という構成で提供されています。
サグ(青菜)には高菜を使用し、定番副菜のムラコ(大根)アチャールも濃厚な味わい。しっかり熟成させないと出せない風味です。全体のアクセントには、酸味のある梅干のアチャールが。
そのほか、混ぜたときの変化が楽しめる副菜も並び、すべてにおいてこだわりが詰まった最高のプレートですよ。
ホットチャイ
ダルバートを堪能したあとは、深みあるチャイで一服。別添えの砂糖で、好みの甘さにチューニングできるのが嬉しいですね。
店舗情報
店舗名:ダルバートShanti(シャンティ)
公式SNS:https://www.facebook.com/dalbhatshanti/
公式SNS:https://www.instagram.com/dalbhatshanti
電話番号:03-6206-4447
最寄駅:JR、東京メトロ銀座線 神田駅 徒歩2分東京メトロ丸ノ内線 淡路町駅 徒歩6分都営地下鉄新宿線 小川町駅 徒歩6分
郵便番号:101-0045
住所:東京都千代田区神田鍛冶町3-3-21 晴花ビル 5F
市区町村:千代田区
町域:神田鍛冶町3-3-21 晴花ビル 5F
営業時間:11:30~20:00(売切次第終了)
定休日:日・祝日
2. 実力派店主による魅惑の一杯「カレーノトリコ」
いろいろな意味で、神田カレー界きっての個性派。店主の田邉氏は、「エチオピア」「ボンディ」という神保町二大名店で修業した経歴の持ち主。
けれどもここのカレーには、どのカレー店とも違う魅力があります。
あいがけカレー(チキン)
スープ状のカレーは和素材の旨味を巧みに利用しており、白米と合わせればスパイシーな茶漬けの如き独特さ。
ふりかけたカスリメティのムワッとした香りが食欲をそそり、夢中でサラサラかき込んでしまう中毒性があります。ゴロゴロと入った鶏肉のボリュームにも注目。
一方のドライカレーは、名店「ハイチ」に着想を得ながらも、こんにゃくを加えギュッと弾力ある食感に仕上げたオリジナルのひと品です。
店舗情報
店舗名:カレーノトリコ
公式SNS:https://www.facebook.com/currynotrico
公式SNS:https://twitter.com/currynotrico
最寄駅:JR、東京メトロ銀座線 神田駅 徒歩2分東京メトロ丸ノ内線 淡路町駅 徒歩5分都営地下鉄新宿線 小川町駅 徒歩5分
郵便番号:101-0045
住所:東京都千代田区神田鍛冶町3-5 一八ビル 1F
市区町村:千代田区
町域:神田鍛冶町3-5 一八ビル 1F
営業時間:平日11:00~14:00、18:00~21:00土11:00~15:00
定休日:日・水曜
3. トップ・オブ・カリーは色褪せない「トプカ」
1994年創業、このエリアを代表する老舗人気店。「トップ・オブ・カリー」を略したという店名通り、今も色褪せない圧倒的なおいしさです。
欧風からインド風までさまざまなカレーをそろえているのが特徴で、いずれもオリジナルの味わい。夜は居酒屋へと変わるスタイルは、今流行の「カレー居酒屋」を先取りしたものですね。
盛り合わせB
どれにしようか迷ってしまいがちな「トプカ」。そんなときは、プリセットの盛り合わせ(合いがけ)A、B、Cの3種から選んでみましょう。
Bはポークカリーとマトンカリーの盛り合わせ。シャバシャバでビシッと辛い「インド風」のポークカリーをいただけば気分爽快。辛さだけではなく、しっかり香るカルダモン、焦がしスパイスと鶏ガラブイヨンの旨味とコクも魅力です。ナスやピーマンなどもゴロッと入っています。
一方のマトンカリーはドライタイプで、噛みしめるたびに広がる独特な甘辛さがクセになるんです。まさに好対照なDRY&WETの合いがけ。その満足感は半端ではありません。
店舗情報
店舗名:カリー専門店 トプカ
電話番号:03-3255-0707
最寄駅:JR、東京メトロ銀座線 神田駅 徒歩7分東京メトロ丸の内線 淡路町駅、東京メトロ千代田線 新御茶ノ水駅、都営地下鉄新宿線 小川町駅 徒歩2分JR 秋葉原駅 徒歩6分
郵便番号:101-0041
住所:東京都千代田区神田須田町1-11
市区町村:千代田区
町域:神田須田町1-11
営業時間:月~金11:00~15:30、17:30~22:30(夜は居酒屋営業)土・日・祝11:30~18:00
定休日:月・火曜
4. ポップな正統派「スープカレー カムイ」
2019年5月に近隣から移転してきた、人気スープカレー店。
ほぼ一年中アイドルや萌え系キャラとのコラボをおこなうなど、神田というよりむしろ秋葉原カルチャーとの親和性が高いお店ですが、提供されるスープカレーは質実剛健な正統派。そんなギャップも、また個性だったりするのですよね。
カマンベールチキンカレー(6辛)
札幌に端を発する北海道スープカレーの、定番中の定番であるチキンと野菜に加え、カマンベールチーズとナチュラルチーズが入ったひと品。
具材は骨なしチキンと、ニンジン、ピーマンとシンプル。プラス100円で辛さをアップさせてもいいでしょう。口内リセットにラッシーも頼むのがオススメ。
店舗情報
店舗名:スープカレー カムイ
公式SNS:https://twitter.com/morokamui
電話番号:03-3258-5858
最寄駅:JR、東京メトロ銀座線 神田駅 徒歩7分JR 秋葉原駅 徒歩5分都営新宿線 岩本町駅 徒歩3分都営新宿線 小川町駅 徒歩5分
郵便番号:101-0041
住所:東京都千代田区神田須田町2-3-24 KT須田ビル 1F
市区町村:千代田区
町域:神田須田町2-3-24 KT須田ビル 1F
営業時間:月~金、祝日11:00~14:30、17:00~20:30日11:00~20:30
定休日:土曜
5. 出汁の効いた京風カレー「おこしやす」
関西スパイスカレー界を中心に拡がる、出汁を軸にした和食とカレーの融合。2020年3月、ここ東京・神田にも個性的な和出汁カレーの店が誕生しました。
懐石料理出身の店主が提供するのは、「ご飯にも出汁が効いた京風カレー」。ご飯、カレーソース、具材、それぞれに和出汁や和食の素材・技法が用いられているんです。
おばんざいカレー
カレーには昆布、鰹、鯖、煮干、とび粉で取った出汁を使用。いわゆるスパイスカレーではなく、粘度ある日本のカレーです。
そこに盛られるのが、おばんざい。スルメと旨煮にした白菜、小柱と煮た小松菜、トマト煮の大根など、一品一品手間がかかっています。カレーとともにいただくと、旨味の重なりがなんとも楽しいですよ。
店舗情報
店舗名:京風カレー おこしやす
最寄駅:JR、東京メトロ銀座線 神田駅 徒歩8分東京メトロ丸の内線 淡路町駅 徒歩3分
郵便番号:101-0041
住所:東京都千代田区神田須田町1-3-32
市区町村:千代田区
町域:神田須田町1-3-32
営業時間:11:30~14:30、17:00~20:00
定休日:土曜ディナー、日曜、祝日
6. 明るい店主に癒される「キッチン ナナニーサン」
神田の高架下で営業する、元気と楽しさ溢れるカレー居酒屋。居酒屋と言いながらランチでもおいしいカレーがいただけます。
人気の秘密は、店主なつみさんの明るいキャラ。都心にありながら、完全なる個人経営居酒屋の雰囲気がたまらなく居心地良いのです。昼も夜も、ふらりと立ち寄りたくなるお店ですよ。
723 全のせカレー
日替わりカレーとチキンカレー、副菜がどっさりのった幸せなひと皿です。この日の日替わりはシーフードカレーで、エビやイカなど魚介たっぷり。定番のチキンカレーには、カルダモンの香りをしっかり立てる工夫が施されています。
ライスは、白米にグルテンフリーのこんにゃく米をミックスし、さりげなくカロリーをカット。よくよく見なきゃわからない、ナイスな仕上がり。味だけでない楽しさに溢れたひと皿です。
店舗情報
店舗名:キッチン723(ナナニーサン)
公式SNS:https://twitter.com/kitchen723
公式SNS:https://www.instagram.com/kitchen723kanda/
電話番号:070-1370-8712
最寄駅:JR、東京メトロ銀座線 神田駅 徒歩2分都営新宿線 岩本町駅 徒歩5分
郵便番号:101-0044
住所:東京都千代田区鍛冶町2-11-17
市区町村:千代田区
町域:鍛冶町2-11-17
営業時間:火~金11:30~15:00、17:00~23:30土17:00~23:30
定休日:日・祝日
7. ロカボなスパイスカレー「ヨンイチカレー」
ちょっと珍しい、低糖質(ロカボ)にこだわったスパイスカレーのお店です。
カレーでロカボってどういうこと?……小麦粉不使用はもちろん、カレーのベースに鶏スープを用いることで、ライス少なめでも満足感が得られるよう工夫し、一食あたり約40gの糖質量を実現しているそう。「カレーは太る」という風説を見事に覆してくれますね。
メニューは、キーマカレーや野菜カレーから担々カレーらーめんまでバリエーション豊富。ストイックなロカボ飯とはひと味違います。食後には、セルフでカスタムチャイのサービスも。
カレー屋さんの麻婆豆腐風(並)
「カレー×麻婆豆腐」という一見刺激物の二乗ではありますが、考えてみれば豆腐自体がヘルシーフードなのだから、ロカボなカレーと組み合わせてもヘルシーフードでいられるってわけです。
麻婆のベースとなるのは、定番のキーマ。やさしい味わいのなか、ほのかに香る花椒が心地良いのです。別盛りのライスにはバスマティが用いられており、軽やかな食べ心地ですよ。
店舗情報
店舗名:41CURRY(ヨンイチカレー)
公式SNS:https://twitter.com/41curryT
公式SNS:https://www.instagram.com/41curry.tokyo/
電話番号:03-3525-4558
最寄駅:JR、東京メトロ銀座線 神田駅 徒歩2分東京メトロ丸ノ内線 淡路町駅 徒歩5分
郵便番号:101-0047
住所:東京都千代田区内神田3-22-5
市区町村:千代田区
町域:内神田3-22-5
営業時間:ランチ 11:00~15:00居酒屋 17:00~20:00(L.O.19:30)
定休日:土・日・祝
8. 池波正太郎が愛したカレー南蛮「神田まつや」
1884年創業、池波正太郎も愛した蕎麦屋の名門です。江戸情緒溢れる店構えは、東京都の歴史的建築物に選定されたほど。近くにキリスト教のニコライ堂があったおかげで空襲を免れたという話もあり、神田の歴史をひしひしと感じる場所です。
カレー好きの間で、名物として愛されるのが「カレー南蛮」。大手メーカーからカップ麺や冷凍食品も発売され、「カレー蕎麦といえばまつや」なのです。
老舗ながら敷居は決して高くなく、通し営業という便利さもあり、ふとしたときに訪れたいお店。
カレー南蛮
「神田まつや」不動の看板メニュー。スープに浮かんで見える鶏肉、大ぶりなネギが美しいひと品。カレー南蛮にネギは欠かせないんです。
細く繊細な手打ち蕎麦に品良く絡むカレー汁。本節と宗田節を合わせた出汁に、甘辛いかえし。これぞ和カレーの真髄であります。
店舗情報
店舗名:神田まつや 本店
電話番号:03-3251-1556
最寄駅:JR、東京メトロ銀座線 神田駅 徒歩4分東京メトロ丸ノ内線 淡路町駅 徒歩2分都営新宿線 小川町駅 徒歩3分
郵便番号:101-0041
住所:東京都千代田区神田須田町1-13
市区町村:千代田区
町域:神田須田町1-13
営業時間:月~金11:00~20:30 (L.O.20:00)土・祝11:00~19:30 (L.O.19:00)
定休日:日曜(祝祭日は営業)
多彩な神田カレーをご堪能あれ
老舗から気鋭の新店まで、神田カレーは実に多彩。ところがこの界隈は、オフィス街や飲み屋街が多く、新型コロナの影響で大きな打撃も。今こそ、推しのお店を見つけて、しっかり応援していこうではありませんか。
※ 記事の内容は、公開時点の情報です。記事公開後、メニュー内容や価格、店舗情報に変更がある場合があります。来店の際は、事前に店舗にご確認いただくようお願いします。