新型コロナウイルスの感染拡大により、外食産業は大きな痛手を負っている。

東京都では緊急事態措置として、2020年4月11日から営業時間の短縮が要請されている。当初は5月6日までの予定だったが、国の緊急事態宣言が延長されたため、都の措置も31日まで延長されることとなった。

緊急事態宣言を受けて自主的に休業を行なっていた飲食店もあるが、店を維持するために7日から時間短縮で営業を再開した、というところも少なくないようだ。

「磯丸水産」など複数の居酒屋チェーンを運営するSFPホールディングスも4月7日から5月6日の期間、直営店全店舗を一斉休業としていたが、7日、一部店舗で営業を再開することを発表した。テイクアウト商品やデリバリーサービスを充実させるほか、感染症予防の取り組みを行なった上で店内での食事の提供も行うという。

発表では、予防の取り組みのひとつとして「アルコール消毒液の設置」が挙げられているが、同社が運営する「大衆酒場 五の五」の一部店舗ではこんなキャンペーンが行われている。


こちらは、ツイッターユーザーのしげるさん(@gerusea)が7日に撮影したもの。店の前に貼られたポスターが告知しているのは

「ご着席時・ご入店時 アルコール除菌でお好きなドリンク最初の一杯が!なんと5円!」

という衝撃の割引キャンペーンだ。

「どうしても手を洗わないだらしない酒飲みに無理矢理手を洗わせる荒技だ」

というコメント付きのしげるさんのツイートには、

「口すっぱく注意するより 断然、効果ありますね」
「何かさせたいなら『そうすることで得する仕掛け』を作ればいいという、分かりやすい例。北風と太陽」
「うちの対11歳〜4歳の息子手洗い戦略と同じじゃないか。(うちは手洗いうがいで飴一個)」

などの反応が寄せられている。

食事の前に手を洗う、というのは特に今の状況では当然のことだが、「注意されるとやりたくなくなる」という人も存在するのだろうか。店側も「手を洗ってください」「消毒してください」と促すより、「消毒したら安くなりますよ」とアピールする方が、ストレスが軽減されるのかもしれない。