井上尚弥(左)とジョンリエル・カシメロ【写真:Getty Images】

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自信満々のカシメロ「イノウエがどのくらいタフな選手なのか見極めたい」

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)は、4月25日(日本時間26日)に米ラスベガスでWBO王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)と3団体統一戦を行う。正式発表前から再三挑発するなど自信を覗かせているカシメロだが、今度は井上の弱点を指摘。「どのくらいタフな選手なのか見極めたい」と耐久力に疑問符をつけている。

 2か月半先のラスベガス決戦へ向けて威勢のいいカシメロ。フィリピンメディア「インクワイアー」では「カシメロはイノウエがどれくらいタフな選手なのかテストしてみたいと熱望している」と見出しを打った記事でカシメロの発言にフォーカスしている。

 カシメロがまず言及したのは、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝のノニト・ドネア戦だ。2回にドネアの左フックを被弾し、右目をカット。鼻骨と眼窩底を骨折するアクシデントにも見舞われながら、フルラウンド戦い抜きバンタム級の頂点に立った。

 久しぶりに12ラウンドを戦い、スタミナ面の不安も払拭した井上だが、カシメロにとってはむしろ弱点が見えたという。

「カシメロはドネアとの12ラウンドの死闘を見ても、イノウエのタフネスぶりに感動することはなかったという。むしろ、イノウエがタフな選手なのかどうか自分の目で見て、確かめてみたいという」。記事ではこう記し、さらにカシメロが5日の会見で話した内容を伝えている。

「彼は良い選手だ。俺は彼と戦うにあたって、真剣に準備をする必要があると思っている。だけどイノウエがどれくらいタフな選手なのか見てやろうじゃないか」

カシメロはパンチ力に自信「俺のパンチを食らえば、回復できない」

 複数の海外メディアから「年間最高試合」にも選出されたドネア戦の激闘。だが、カシメロは井上の耐久力への疑問を感じ取った様子だ。

 さらに「ドネアがイノウエに食らわせたパンチを自分もすれば、結果はその時と違うものになると思っている」と自信を覗かせ、「イノウエは俺のパンチを食らえば、回復することはできない」とも話しているという。

 カシメロは29勝(4敗)のうち20KOを誇り、前回はWBO王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)を3回で沈めるなど、現在5試合連続KO勝利中。井上も「フィリピン人らしい荒々しさを持った野性味あふれる選手。危険なハードパンチを持っている。そういうところを気を付けながら戦いたい」と警戒している。

 6日から“メモ”こと有名メキシコ人トレーナーのエンジェル・エレディアと共にキャンプ地である米国のフロリダ州・マイアミ入りする予定だというカシメロ。井上の弱点を突くべく、入念な準備を進めていく。(THE ANSWER編集部)