神戸MFイニエスタ【写真:高橋学】

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天皇杯決勝で鹿島を下してクラブ創設25年目で初優勝「特別な日」

 ヴィッセル神戸は1月1日、天皇杯決勝で鹿島アントラーズを2-0で下し、クラブ創設25年目にして初タイトルを手にした。

 後半43分までプレーした元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、「この勝利がクラブの分岐点になる」と今後を見据えた。

 神戸は前半にボール保持率を高めてゲームを制圧。イニエスタも正確な縦パスを前線に供給してリズムを生んだ。オウンゴールで先制した神戸は、さらにFW藤本憲明が追加点。後半はやや鹿島にペースを握られたものの、2-0で勝利を収めた。

 イニエスタは試合後、「とても喜んでいるし、特別な日ですね。クラブとしても、自分も、このタイトルのために1年間頑張ってきたところがありますから。選手にもクラブにも、神戸の街の人々にも特別なものになったと思いますね」と、自身としても日本での初タイトルとなった優勝を喜んだ。そして、その重要度についてこのように続けている。

「たしかにチームの成長がこのタイトルの鍵になったと言えるでしょう。この勝利がクラブの分岐点になる」

 この勝利で神戸は来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権も獲得した。世界的な知名度を誇るイニエスタだけに、アジアにおける神戸のプレゼンスが高まる期待は大きい。一方で、バルセロナでリーグ戦とUEFAチャンピオンズリーグを並行して戦ってきたイニエスタだけに、来季の戦いに重要なことにも触れている。

「まずは、Jリーグで強いチームでいることが重要だと言える。それができれば、国内のカップ戦やACLでの成績も伴ってくるもの。まずはしっかりと休んでリフレッシュし、新たなモチベーションで次のシーズンの戦いを始めたい」

 あくまでもチームのベースになるのはリーグ戦。力を証明した神戸の中心で輝くイニエスタは、来季もJリーグを盛り上げてくれそうだ。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)