J1リーグ33節を終えて、横浜FMがほぼ優勝を手中にしています。もっとも最終節が首位横浜FMと2位FC東京の直接対決なので、まだ確定とは言えません。劇的な大逆転という可能性もあるとは思っています。

ただ、もし優勝しても2位になってしまったとしても、今年の横浜FMは最も評価されるべきチームと言えるでしょう。僕はリーグ戦前に横浜FMを優勝候補に入れませんでした。ですが試合を進めるにつれて、他のチームとは違った一面を見ることができました。

これだけの成績を収めるようになった根本的な要因としては、クラブが同じ方向を向いていたことだと思います。アンジェ・ポステコグルー監督のコンセプトを、チームが理解するのはもちろん、チームを支える人たちも理解していました。

ですから補強がすべて的確でした。身長は高くないものの、早くてハードワークが出来る選手を集め、攻撃的なスタイルを貫きました。何より素晴らしかったのが外国籍選手の選び方で、パク・イルギュ、マルコス・ジュニオールは見事にはまりましたし、マテウス、エリキの補強も見事で、エジカル・ジュニオが負傷で抜けた穴を補ったと思います。。

チアゴ・マルンチンス、ティーラトンという守備ラインを支えた外国籍選手も活躍しましたし、遠藤渓太、仲川輝人の良さを引き出していました。他にももちろんいい選手が揃っているのですが、最も素晴らしいのはこの選手たちが同じ方向を向いて一つになっていたことです。

こう列記すると簡単なようですが、多くのJリーグのチームはチームコンセプトを理解した上でいい外国籍選手を補強していても、いざ日本でプレーしてみるとなかなかフィットしないというのが現状です。

オリジナル10のメンバーである横浜FMは2004年に優勝して以降、苦しんでも来ました。2018年も12位と、決して満足できる順位ではなかったと思います。ですが、それでも信じて進み、高成績を収めていることが一番称賛されるべきことだと思います。Jリーグはまたいいお手本を1つ手に入れることが出来ました。