台風15号が2019年9月8日夜から9日朝にかけて関東地方を通過した影響で、首都圏の鉄道には大きな混乱が生じた。

大幅なダイヤの乱れに通勤・通学客からは悲鳴が相次いでいたが、計画運休から運転を再開したJR南武線のとある列車に乗車していた客からは、また違った悲鳴があがった。

車内から異臭がする、排泄している人がいる――そんな絶望的ともいえる報告が噴出したのだ。9日朝9時頃の投稿である。


満員電車に逃げ場なし(画像はイメージ)

こうした報告や悲鳴は大きく拡散され、ツイッターには「南武線ヤバイ」「川崎駅で処理された」「デマなのでは」といった声がこだました。なかには、ただでさえ台風でダイヤが大幅に乱れていただけに、今回の騒動を「泣きっ面に糞」とのつぶやきも。

はたして、南武線の脱糞騒ぎは事実だったのか。JタウンネットがJR東日本横浜支社に取材した。

「踏んで滑った人」も

9日朝9時3分。ツイッターに、

「南武線で超満員のなか脱糞してるやつがいて最悪だわ」

という一文が投稿された。これとほぼ同じタイミングで他のユーザーが、

「しぬ)ーーーーーーー!ー!ーーーーーー!ーーー」
「いま、なう、南武線、脱糞電車のってるーーー!)ー」
「くさいーー)しぬーー」
「誰やこんか大変なときにうんこしたん」(いずれも原文ママ)

と連投。文章は崩れていて、焦燥感が伝わってくる。

こうした立て続けのツイート後、同じユーザーは「踏んで滑った人かわいそすぎーー)!!!!」とも報告。満員電車の中で「脱糞」そして、「踏んで滑った人」...。これらの言葉だけで被害の甚だしさがうかがえる。

また、一連の報告ツイートによれば、脱糞騒ぎがあったのは終点・川崎へと向かう電車だったらしい。

こうした報告ツイートについて取材したところ、JR東日本横浜支社広報室から10日に回答があった。広報室が川崎駅に確認したところ、

「確かに排泄物はありました。なので、排泄物の清掃を行いました」

という報告を当該駅員から受け取ったという。

しかし、その排泄物がいつ、どこからきたのかといった詳細は不明だと話す。駅側が記録を取っていなかったこともあり、具体的にどのような被害があったのかもわからないという。