平愛梨

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プロサッカー選手の長友佑都さんと2017年に結婚し、2018年2月に男の子を出産した、タレント・女優の平愛梨さん。全8回に渡ってお届けしてきた連載も、今回でラストです。海外生活には思うようにいかないことも多いけれど、おかげで「強くなった」と言う愛梨さん。この春から見知らぬ土地に移動するママたちに向けての、メッセージもいただきました!

今日の出来事から明日の予定まで聞いて、子どもも妻も褒めるマメなご主人

――子育てしている毎日の中で、嬉しいことはなんですか?

パパがいつも私たちのことを、気にかけてくれるんですよ。ふたりでどこかに出かけたときも「今日はどうだった?」というので、「いい子にしていて、こんな感じだったよ」と報告すると、子どもだけじゃなくて私のことまで褒めてくれるんです。「愛梨もがんばったね。ありがとう!」みたいに(笑)。それが嬉しいです。主人も仕事柄、つねに評価されている人だからかな? と思うんですけど。

――ご家族での“チーム”感がありますね。

一日の報告もそうですし、明日の予定までぜんぶ聞いてくれるので。本当にマメな人だなぁって思います。私もぜんぶ伝えているので、不安になることがあまりないんですよ。とはいってもあれだけ忙しいので、話したことを忘れられる場合もありますけど(笑)。

――結婚されて「あれ? 思っていたのと違う」と思われたことは、ないですか?

ほとんどないですね。あ、ただひとつだけ……。主人の洗濯ものをたたんで棚の上に置いておくんですけど、片づけないので洗濯ものがどんどん積み重なっていくんですよ。「これって、なんで?」と聞くと、「うん」。たんに面倒くさくて片づけていなかったという(笑)。結婚当初は”勝手に引き出しを開けたら悪いかな”という気持ちもあったので、そんなこともありました。

引っ込み思案だった性格は海外での生活で変わった

――海外での子育てという点では、どうですか? やはり大変ですか?

あまり”大変”と思ったことはないんですよ。トルコは人も温かいですし。親日家が多いので日本人というだけでやさしくしてくれるし、主人がトルコのチームに移籍したことをとても感謝してくれていて。いろいろやさしくしてもらって、”夫に感謝”っていう(笑)。子どもにもやさしいんですよ。同じエレベーターに乗った人があやしてくれたり、泣いてしまって肩身が狭いような状況でも「ノー・プロブレム!」と笑ってくれたり。

ちょっと苦労しているのは、やっぱり言葉が通じないことですね。家に訪ねてきた人の話がまったくわからなかったけど、「また来るだろう。なんとかなるか」って(笑)。

――あれ? 「昔は引っ込みじあんで、ひとりでは何もできなかった」とお話をされていませんでした?

海外に行ってから、性格が変わったと思います。昔はひとりではどこにも行けなくて、お店でショッピングすることもファーストフードに入ることもできなかったんですけど。今はまったく平気です! 強くなったなと、自分でも思います。

――頼もしい! 帰国されると、日本のよさをあらためて感じることもあるのでは?

やっぱり、きめ細やかですよね! 赤ちゃんグッズを買いに行っても「◯ヶ月〜」とかちゃんと書いてあるので、すごくわかりやすい。便利だったり使いやすかったり、グッズもやはり日本のものに感心させられることが多いですね。離乳食をストックするものとか搾乳機まで(笑)、ベビーグッズは基本的にすべて日本で揃えました。赤ちゃんせんべいとかジュースなんかも、日本から誰か来るときに持ってきてもらうようにしていて。海外はスプーンひとつにしてもちょっと大きいので、食器も日本製です。ベビーグッズの専門店に行くといろんなものが並んでいるので、すごく楽しいですよね。

あとは予防接種なんかもそうですね。日本人なので、身体に入れるものは日本でやったほうが安心な気がして(笑)。帰国しているときに、あれこれ動いています。

新天地で不安なママへ。まずは飛び込んで!

――愛梨さんほど遠方ではなくても、ご主人の転勤などで見知らぬ土地で暮らすことになる親子もいますよね。最後にそうしたママたちに向けて、なにかメッセージをいただけますか?



気持ちを真っ白にして、新しい土地に飛び込んでほしいです。じつは私も”海外って、こうだろうな”っていう先入観があったんですよ。知っている人がいない不安もあったし、海外=怖いところという勝手なイメージもあって。私の想像だと、トルコも車が走り去ったあとに砂埃が舞っているようなイメージだったんですね。でも現地に着く直前に飛行機の中から空港が見えたら、”こんなに近代的でりっぱな空港なの?”って。外に出てみたら人もやさしいし、目が合うとみんな笑顔を返してくれて。

ネガティブな固定観念を忘れてまずは飛び込んでいくと、その土地のよさも見えてくると思うんですよ。知らない人たちの中でがんばることで、自分も成長して強くなれると思います。

主人も以前はホームシックになることもあったようなんですけど、今は「人は環境に慣れるからね」って。行ってみて私も本当にそのとおりだと思ったし、人間の柔軟性ってすごいなと思いました。私も次がどんな場所であってもまったく怖くない。本当に強くなったなぁと思います。同じような状況にいらっしゃる方にも、ぜひ前向きな気持ちでがんばっていただきたいと思います!

テレビなどで拝見する明るく無邪気な雰囲気はそのままに、ちょっとクールな子育て法など意外な一面もたくさん語ってくださいました。子どものころから今現在も、形は変わってもつねにご家族の愛情に包まれていることがよくわかりましたよね。ご主人の活躍はもちろんそれを支える愛梨さんと息子さんの“成長”も、これからがますます楽しみです!

取材、文・鈴木麻子 撮影・泉 三郎