久保は右サイドで起点になり、先制点にも絡んだ。写真:滝川敏之

写真拡大

 J1リーグ14節のFC東京対大分トリニータが6月1日、味の素スタジアムで行なわれ、FC東京が3−1で勝利。勝点を33に伸ばし、首位をキープした。

 首位のFC東京と5位の大分が激突する上位対決で、先制したのはFC東京だった。30分、右サイドでボールを持った久保建英が相手を引き付けてからバックパスを戻し、室屋成がダイレクトでクロスを上げる。これに反応して中央に走り込んだ橋本拳人が頭で合わせ、大分ゴールを射抜いた。
 
 さらにFC東京は39分、久保が追加点を奪う。大分がカウンターを発動しようとした出端をインターセプトで挫き、そのままドリブルでエリア内に侵入。周囲の状況を確認して左足でシュートを放つと、相手DFに当たってコースが変わり、GKのニアサイドを抜けてゴールネットを揺らした。

 対する大分はオナイウ阿道を起点に反撃を仕掛けるも、シュートに持ち込むまでには至らず。FC東京の2点リードでハーフタイムを迎えた。
 

 後半に入るとFC東京はプレスの強度を高める。50分には東慶悟が高い位置でボールを奪うと、相手MFのファウルを誘って絶好の位置でFKを獲得する。このFKは壁に当たってゴールはならなかったが、続く53分には右サイドでボールを持った久保がドリブルで局面を打開し、郄萩洋次郎へ絶妙なクロスを送って決定機を演出した。

 大分は60分に一矢を報いる。バイタルエリアで縦パスを受けたオナイウがターンして前を向き、左に持ち出して思い切って左足を振り抜く。このシュートが相手DFの股を抜け、絶妙なコースに飛んでGK林彰洋の牙城を破った。

 その後、大分はロングボールとサイド攻撃を織り交ぜてゴールに迫ったが、帰陣が速いFC東京の守備を崩せない。そうして時間が経過し、迎えた90+1分、FC東京の久保が試合を決める決定的な3点目を奪う。相手のパスミスを奪った久保が、エリア外に飛び出していたGKもかわし、無人のゴールに左足で流し込んだ。

 3−1で勝利したFC東京は、これで今季リーグ戦でホーム8連勝。殊勲の久保はヒーローインタビューで、「サポーターっていいですね。力になります」と充実の表情を見せた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部