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タレントの後藤真希さんが不倫し、夫が後藤さんの不倫相手に慰謝料を求めて裁判になっていることを「週刊文春」(3月21日号)が報じた。

発売の前日、3月13日に後藤さんは不倫の事実を認め「誠に申し訳ございませんでした」「後悔の思いとともに深く反省しております」と自らのブログに掲載した。

「週刊文春」によれば、男性とは複数回の逢瀬を重ね、夫はドライブレコーダーの記録から事実を知ったという。後藤さん夫婦は離婚しないものの、夫が相手に330万円の損害賠償を請求する民事訴訟を起こしているそうだ。加藤寛崇弁護士に聞いた。

ーー後藤さんの夫は、330万円の損害賠償を請求しているそうです。裁判所が決める不倫の慰謝料額は通常、どのくらいになるのでしょうか

「裁判官の感覚・価値観によって左右される面もありますが、おおよその傾向はあります。別居・離婚に至らないケースなら100万円前後、別居して破綻、離婚まで至っていれば150〜300万円程度というのがおおよその傾向と思われます。

300万円を超える高額な慰謝料になったケースは、不倫相手が子どもを出産するまでに至っていながら謝罪もしていない事例、不貞だけではなく暴力行為などの有責行為もあった事例、複数の不倫相手がいた事例(配偶者に慰謝料請求した事案)などで、悪質性が高い場合に限られる傾向にあります。

これ以外に、離婚まで至った場合には、婚姻後の同居期間が長く、小さい子どもがいるようなケースの方が、慰謝料額が比較的高くなる傾向にはあります」

ーー高額になる場合はそれだけ理由が必要だということですね

「そうですね。また、慰謝料額はあくまで配偶者と不倫相手で共同して支払うものです。報道によれば、夫は相手の男性に対してのみ請求しているそうです。

もし裁判で、相手の男性に慰謝料を支払うよう命じられて支払われた場合、相手の男性は後藤さんに対して、後藤さんの責任割合分を支払うように求める(求償請求)こともできます。

なお、不倫相手(この場合は相手の男性)と配偶者(この場合は後藤さん)の責任割合は、不倫に至る事実関係でどちらがどれだけ積極的だったかなどで判断されます。裁判では5:5と判断されている例もあれば、不倫の第一次的責任は配偶者にあるとして、配偶者により重い責任があると判断されていることもあります」

(弁護士ドットコムニュース)

【取材協力弁護士】
加藤 寛崇(かとう・ひろたか)弁護士
東大法学部卒。労働事件、家事事件など、多様な事件を扱う。不倫絡みの事件は、地裁・高裁で結論が逆になった事件など、ユニークな事例もある。
事務所名:三重合同法律事務所
事務所URL:http://miegodo.com/