日本を代表する観光都市、京都。京都の食といえば、京懐石や抹茶スイーツなど、「和」のイメージが強いかもしれませんが、実はエスニック料理の激戦区でもあります。

タイ料理やベトナム料理、インド料理・・・と、京都のエスニックレストランには東京にも負けないハイレベルなお店が多く、目先を変えて異国の食を味わうのも京都旅行の楽しみなのです。

今回ご紹介するのは、1987年創業のインド料理の老舗「ムガール」。「和の心」をモットーに、京都ならではの優しく力強いインド料理を追求してきた、名実ともに京都を代表するインド料理店です。

調理を担当するのはキャリア20年以上のベテラン。化学調味料や着色料を使わない、身体に優しい本物のインド料理が味わえます。

過去には、「スラムドッグ$ミリオネア」の原作「ぼくと1ルピーの神様」の著者であるヴィカス・スワラップ氏や、インドの人間国宝であるサントゥール奏者のシブ・クマール・シャルマ氏ら、インドの有名人も来店していることが、その本物ぶりを物語っています。

地下鉄京都市役所前駅から徒歩5分。高瀬川横の閑静な通りにお店はあります。日本のインド料理店は、大きく現地の食堂風、マハラジャの宮殿風、おしゃれカフェ風に分けられますが、ムガールの内装はいずれにもあてはまりません。

白いカーテンを引いた瀟洒な店内は、歴史のあるホテルのラウンジ風の上品な空間。一人でもグループでも、心地よく過ごすことができます。

お邪魔したのは、ランチタイム。12時〜15時(ラストオーダー14時30分)までのランチタイム限定で、お得なセットが用意されています。

ムガールのランチセットには、A、B、C、Dの4種類があり、金額は税抜1000円から(ドリンクなしの場合は税抜900円〜)。今回は、カレーが3種類選べるBセットをいただきました。

カレーはチキンマサラ、マトンマサラ、ダールフライ、ミックスベジタブル、サンバル、日替りの6種類から選べます。必食はチキンマサラ。ダールフライとミックスベジタブルも、誰にでも食べやすくておすすめです。

インドのターリー(定食)形式で登場するランチセット。カレーとナンまたはライスに加え、サラダとトマトスープがついてきます。スパイスたっぷりのスープは、いかにも栄養満点といった味わいで、身体も温まります。

それぞれまったく異なる味わいをもつ3種類のカレー。まず驚いたのは、一瞬ビーフシチューかと思うほど濃厚な風味のチキンマサラでした。インド料理で牛肉を使うことはありえませんが、鶏肉とは思えないほど濃く深いダシが出ているのです。

大きくカットされた鶏肉がごろりと入っていているのも贅沢ですね。ムガールのランチセットは、インド料理店としては特に安くはありませんが、カレーが具だくさんなのでむしろお得に感じられるはずです。

インド人が毎食のように食べているダールは、滋味たっぷりでほっとする味わい。

「甘いですよ」と言われたミックスベジタブルは、その甘さが不思議とやみつきに。甘いとはいっても、日本式カレーの甘口とはまったく異なる種類の甘さで、スパイスのきいた奥深い甘さなのです。

それぞれが個性をもっていて、食べるカレーの種類を変えれば、味の方向性もはっきりと変化するムガールのカレー。一度食べれば、インドカレーはスパイスの「アート」なのだということが実感できることでしょう。

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名前 ムガール
営業時間
ランチタイム 12:00〜14:30
ディナータイム 17:00〜22:00
定休日 火曜日
住所 京都府京都市中京区上樵木町496 アイル竹嶋ビル2F
お店の公式ホームページ http://www.kyoto-mughal.com/
アクセス 京都市営地下鉄「市役所前駅」より徒歩5分 / 京阪電車「三条駅」より徒歩8分