世界遺産に指定されているドイツ、ライン渓谷。この地域一帯はワインの一大生産地域としても有名で、川沿いの斜面には一面に広がるぶどう畑を望む事ができます。

川沿いに点在する町のなかでも、ワイン酒場がひしめき合い、多くの観光客で盛り上がるのがリューデスハイム。「ワインの町」として名を馳せるだけあり、町なかには至る所にワインショップやワイン酒場が営業しています。

中には日本人が経営するワインショップ「プロストワインハンデル」もあり、ドイツ語や英語が苦手な方でも安心してお気に入りのワインを探すことが可能です。

そんな「ワインの町」リューデスハイムは一方で、ドイツが誇るブランデー「アスバッハ」誕生の地でもあります。町はずれには同ブランドのビジターセンターがあり、ブランドの歴史や製法について知ることができるほか、アスバッハの試飲やお土産の購入ができるのです。

アスバッハのビジターセンターへは、町の中心から徒歩で15分ほどの道のり。建物自体にあまり特徴がないので、ブランドのロゴが描かれた看板をさがせば分かりやすいです。

アスバッハの生みの親は、同じライン川流域にあるケルン出身のヒューゴ・アスハッバと言う人物。彼はフランスで出会ったブランデーに感銘を受け、その製法を現地で修得。その後ドイツへ戻り、1892年にここリューデスハイムでアスバッハ社を創業します。

創業以来、ヒューゴ・アスバッハ氏が開発したレシピを守りながら、高品質なブランデーを作り続けているアスバッハ。「World Class Distillery」をはじめとする国際的な賞に何度も輝くなど、世界中の愛好家を虜にしているブランデーなのです。

ビジターセンターではアスバッハの歴史について語られるビデオを鑑賞できるほか、醸造に使用される器械などを展示。ロビー部分はお土産コーナーになっており、アスバッハはもちろんアスバッハ入りのチョコレートや関連グッズが並びます。

アスバッハの種類は熟成年ごとにさまざま。

なかにはベルリンの壁が崩壊した1989年に醸造された貴重な品もあります。約30年熟成という、愛好家なら喉から手が出るほど欲しいであろう一品。価格は決して安くはありませんが、時代を重ねてきただけに味にも一層の深みがあるのでしょう。

アスバッハをふんだんに使用したチョコレートは、香り高く高級感のある味わい。

甘いチョコが全体の味をマイルドにしてくれるので、ブランデー単体で飲むのが苦手な方におすすめです。

センター内では、有料ですがアスバッハの試飲もできます。ブランデーファンであればぜひ試してみたいところ。

ワインの町リューデスハイムで生まれた「アスバッハ」。ドイツ最高峰ブランデーが作り出す世界感を体験すべく、ビジターセンターには今日も多くのブランデーファンが訪れます。

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