(C)安藤正基/一迅社

「アメ横」といえば、ほとんどの人は東京・上野のアメヤ横丁を思い浮かべるはず。

だが実は、名古屋にも別の「アメ横」があること、皆さんはご存じだったろうか。中区大須にある「大須アメ横ビル」である。なんと、地元住民の間では、上野のアメ横よりもメジャーだというのだ。

「アメ横って上野にもあるんだ」

いまから40年以上前、1977年に開業した大須アメ横ビル。パソコン部品などマニアックな品揃えの電気店を中心とした第1ビルのほか、衣料店や飲食店などが入る第2、第3ビルを持つ大型の商業施設だ。

そんなアメ横ビルが、18年10月中旬ごろからネットでじわりと話題を集めている。きっかけは、月刊ComicREX(一迅社)で連載中の漫画「八十亀(やとがめ)ちゃんかんさつにっき」(作・安藤正基)公式ツイッターの次の投稿だ。

 

同作は愛知の方言やローカルな文化をテーマにした「ご当地漫画」。東京から引っ越してきた主人公が、「地元愛」あふれるヒロインたちと交流を深めるストーリーだ。17年2月には、作中ヒロインの八十亀最中が「観光文化交流特命大使」に任命されている。

東京出身の主人公が「俺の知らないアメ横でた」と驚く内容の4コマ漫画について、ツイッター上には、愛知県民から共感の声が続々と寄せられている。

「アメ横ビル」の由来は?

ところで、なぜアメ横という名前を付けたのだろうか。Jタウンネット編集部が19日、大須アメ横ビルの運営会社の担当者に取材すると、

「東京・上野のアメ横のような『ごった煮』感をイメージして、この名前を付けています。実際、ビルの開業時には上野のアメ横からも店舗を誘致しているんですよ」

と説明する。つまり、「アメ横ビル」という名前の由来は、やはり上野のアメ横にあったというワケだ。


「大須アメ横ビル」公式サイトより

ちなみに、この担当者に「地元ではやっぱり、アメ横といえば大須の方がメジャーなの?」と尋ねると、

「はい。この辺りですと、そういう人が多いですね。実際、私も子供の頃から、『アメ横』と言えば大須の方だと思っていましたから」

と笑っていた。